ボタンと頂上戦争

 シャボンディ諸島で、みんなと離れ離れになってしまった。が、私は何故か飛ばされなかった。レイリーと共に残された私は、皆と同様にどこかに飛ばされると覚悟していただけに混乱していたが……最終的に割と運が良いと思い至った。
 エースの処刑……それをシャクヤクの店で知って、足元が崩れそうな感覚になった。
ーーーここからなら、海軍本部に行けるかもしれない……!
 ナマエは一味の中では強い方だ。覇気も使えるし波紋で海を渡れる。
 レイリーとシャクヤクに挨拶をして、ナマエは頃合いを見てマリンフォードまで徒歩で向かった。そう、徒歩だ。波紋の呼吸による水面歩行はこの人生で、とても役に立っている。
 軍艦に追いついて、くっ付く波紋と弾く波紋を利用して軍艦に張り付いて、ヘコみに入り込んで隠れた。海軍本部に紛れ込むのは簡単だった。ボタンのスタンド、ディープ・パープルは空気を操る。熱気と冷気を使って蜃気楼を発生させてしまえば、そこには誰もいない。ソレでも見聞色の使い手に出会さないように、自身も見聞色を巡らせつつ機会を覗った。

ーーールフィは、きっと来る。兄の処刑を黙って見送るようなヤツじゃあない!それに……エースは私の