セブルスの御近所転生 1

!変換無し

私にはペチュニアと言う友達が居る。彼女には1つ下の妹が居て、未だ4歳の彼女の名はリリー・エヴァンス。家があるのはイングランドのコークワース。この3つのキーだけで分かったのは、あの世界に違いないだろうと言う事。今から5年後の1969年には彼女達はセブルス・スネイプと出会う筈だ。私の記憶が確かなら、と言う前提がつくが、合っているだろう。
小説として読んでいた頃は、セブルスは好きな登場人物だった。でも実際に会って好きになるかは分からない。と言うよりも自分はきっと好きになってはいけないんだと思った。今後は魔法の事でペチュニアがリリーに嫉妬するのは分かり切っているのだから、私までまで嫉妬したくは無かった。だから、好きにならない。

そう決意したと言うのに、早々に予想外のところでセブルス・スネイプと出会ってしまった。
友人の妹のリリーと同じ歳の未だ4歳の幼子は思っていたよりも警戒する事も無く、私とセブルスしか人の居ない空き地で草を見ていた。確かめた訳じゃ無いけれど、この辺りで黒い髪で黒い目の色白なこのくらいの幼児は他に知らない。
思っていたより小さな子を無視するのもどうかと思って、声を掛けようと近づいた。
「こんにちは、ミスター。何しているの?」
一応はちゃんとしたクイーンズイングリッシュで育てられた私は、この辺りではちょっと浮いているんだと思う。この時は其れが功を奏した等と知らなかったけれど。
「…こんにちは、ミス。ハーブがないか見ていました。」
なんて事だろう。この子凄く可愛い。私は両膝を着いて尋ねた。
「そうなの。お目当てのハーブは有ったかしら?」
「いいえ、なにもありません。」
しょんぼりしている様に見えるのは、気のせいでは無い。
「あら、何をお探しなの?」
「ディタニーです、ミス。」
ディタニーってあのガーデニングで使うシルバーの産毛に包まれた葉を持つ植物しか知らない。あれは確かにオレガノの一種では有るけれど、ポーションの材料だったりするのだろうか。
「もしかしてディタニー・オブ・クリートかしら?」
「はい。どこにあるかご存知ですか?」
「私の家の花壇よ。花も咲いていたわね。どの程度欲しいのかしら?」
ちゃんとした受け答えに、未だ幼いのにしっかりしているセブルスに流石だなと感心していた私は、本当ならやめた方が自分の為だと分かりつつ、少年を自宅のハーブと花の混在する花壇に案内した。
「わあ、色々ある!」
そんな反応だけで、見せて良かったと思えた。私には所謂マグルとしてのハーブの知識しか無い。何となく好きで、母が花の種や苗を買う時に、一緒に買ってもらった種を花壇で育てていた。母も時々ここのハーブを使っている。
「ええと、いただいてもいいですか?」
「もちろんよ。ディタニー以外も欲しい物が有ればどうぞ。」
目を輝かせて、それでも取り過ぎない程度にハーブを摘んで、セブルスはこれで十分だと言った。