02


訳は分からないが、戦う力があるなら守りたい。その想いだけで戦った。初めはそのまま戦っていたが、アンファンスに似ているならジュネッスに成れたらメタフィールドが使えるのではないかと考えた。
実際にジュネッスっぽい姿にも成れた上に、メタフィールドも使えた為、その中に怪獣を引き込み全力で戦って行く。幸いな事にダークフィールドを使ってくるウルティノイドもスペースビーストも終始現れなかった。
メタフィールド内では確かに光線技が強くなっていた。しかしながら消耗も激しい。メタフィールドを展開すると3分で死ぬんだったっけ、とナツは後で思い出した。

何とか勝って、メタフィールドを解除した時にはフラつき膝をついていた。
ウルトラマンの目と耳で探せば、あの子供の場所も分かった。気絶していた子供の足を挟む瓦礫をそっと退かし、手のひらに乗せて変身を解いた。
「良かった。気を失ってるだけね」
今回はなんとかなって良かった。しかし、ナツのアンファンスのような姿もジュネッスのような姿も、どちらかと言えばネクサス本編での姿に似てはいるが何か違った。
しかしエボルトラスターとブラストショットはいつの間にか持っていった。よく分からないが、これはそう言う事なのだろう。
もしかしたらストーンフリューゲルもあるのかも知れない。あったら有り難い。怪我の治療に使う物資が自分の分だけでも少しは減らせるだろう。

怪我をした子供を抱えて、皆の所へ戻った。
「ナツ!良かった、2人とも無事だったんだな」
「うん、なんとかなった」

子供達を含めた怪我人の治療が済んでからナツ達は夕食を用意する。既に人のいない店や民家から謝りながら調達した物資は多岐にわたる。
水道はもう安全な水源じゃあない。けれど水でシャワーを浴びるくらいになら未だ使える。しかし、どれもこれもメンテナンスが出来ていないインフラだからいつか無くなる。
早くこんな日々は終わらせたい。そう思いながらその日の汗を冷たい水で流して、夜の公園を木々の間を縫って歩いた。誰も居ない場所へ行きブラストショットを構えた。
ストーンフリューゲルは来てくれた。一瞬で白い石柩に入っていて、怪我の治癒が行われてゆく。
「良かった。これでまた守れる」

皆で集まっている無事な建物に戻ると、既に子供たちは眠っていた。

「お前、どーこ行ってたんだよ」
「ホントよ、せっかくあのウルトラマンのこと話てたのよ!」
「ナツはすぐ近くで見たんだよね?あのウルトラマンってか女だからウルトラウーマンかな?」
「あー、確かに女の人って感じだったわね。なんだかアンファンス状態もネクサスとはなんか違ってたわよね?」
「そう、そうなんだよー!ジュネッスが個人差あるってのは分かるんだけどな?なんかそのアンファンスっぽいのもなーんか違ったじゃん」
「どちらかと言えば、外見はノアに近いって私は思った!ね、ナツはどう思う?」

「そうねえ、ノア……に関係があるのは確かだと思うわ。けど、詳しくはまだ分からないわ」

「やっぱり?みんなそう言うんだよなあー!」

「ふふ、何だか少し希望が見えた?」

「おう!ノア系のウルトラウーマンが来てくれたって事はさ!デュナミストじゃないにしても、俺たちは見捨てられてた訳じゃねえんだって……」

「ああ、そうね……ちゃんと見付けてもらえたのよ、私達は」

「本当に……良かった……!」

諦めなんて子供達の前では口には出せなかったが、絶望感が大人達の一部に少しずつ広がって来ていたのは確かだった。
それが一気に払拭されたと言って良い。

「あ!名前が必要だぜ、みんな!」

「え?名前?」

「ナツ?当たり前でしょ?私達も子供達も名前を呼んで彼女を応援したいじゃない!初代ウルトラマンだって、あの世界の人間が決めた。ネクサスだって弧門くんが決めた。私達のウルトラマンは私達で決めたい!」

私達のウルトラマン、その言葉だけで嬉しかった。まだ一度しか戦っていないが、湧き上がるのは一度だって負けられないと言う決意だった。私が負ければこの地球は終わりだ。

「俺な、ちょっと考えたんだ。ニアってどうだ?俺達の側にいてくれるウルトラウーマンニア!」

「え!もう決めちゃったのー?」

「あはは!良いんじゃない?うん、良い名前だ」
思わず笑っていた。私はウルトラウーマンニア。みんなを護って先に進む。

「そお?アンタが良いなら、別に良いけど」

2024/09/21 up


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