フレイド|もう少しだけ 01
可憐舞踏エトワール、其れは宇宙の加護を受け選ばれた正義の使者。ある日突、魔術王と名乗る男の率いる謎の勢力によって街が脅かされ始めた時、エトワールが現れたのです。そして私は、月の加護を受けてムーンクレイモアに変身して、仲間達と協力して魔術王とその配下である彼等と戦っています。
戦っているのですけれど……私は、とある作戦の折に、敵の幹部であるフレイドに捕まったのです。同じエトワールであるスターバレットが捕まったと聞いて、彼女に何もしないでくれるなら、何でも言う事を聞きますと言ってしまった私に、フレイドは人々の前で辱める様にキスして、私に向けられたカメラ付きの端末のレンズが有るかを私の目で確認させて来たのです。そこには確かに幾つかのカメラが私達を捉えていました。フレイド曰く、私達の戦う時に捲れたスカートの写真や、その、恥ずかしい話ですが、胸が揺れた動画等がインターネットに上げられているのだと言います。
フレイドから逃れた後に確認しようと検索をかけてみたところ、確かに彼が言っていた通りだったのです。探しても彼が撮っていた私の、私のあられもない姿を映している筈の動画は見当たらなかったので、フレイドは確かにあの動画をインターネットにアップロードして居ないのだと、心底ホッとしました。
だって、あれは、あれだけは誰にも見られたく無いのです。彼はやっぱり本当は優しいのだと思いました。何故、彼は憎むべき敵なのでしょう。私達は分かり合える筈なのに。

ある戦いの後、また変な写真や動画がアップされてしまっていたらどうしよう?等とどうにも出来ない事を気にしながら一人暮らしのアパートで、料理をしていた時のことです。
膣口に熱いものが当たっている感覚に、包丁を慌ててシンクに起いて、窓を閉めて鍵を掛けて回ったのです。其の間にも熱いものがクリトリスを撫でては膣口に戻ると言う事を繰り返していました。熱いものがクリトリスをぐりぐりする度に、膣の奥から体液が溢れてしまって腰にゾクりと薄らとした気持ちの良さが走っていたのです。その熱いものがフレイドのペニスだと私はとっくに知っていましたから、玄関の鍵とチェーンを確認した時に一気に膣の奥まで感じた熱い質量に、何処か遠くで私と感覚を繋げたオナホールと言う男性用の性処理器具に、フレイドのモノが一気に入れられたのだと分かってしまい、廊下でへたり込んでしまったのです。
必死に声を抑えながら、せめて寝室のベッドへ行こうと歩くのですが、何度も行われる抽送にリビングのソファに辿り着くのがやっとでした。
何も入って居ない筈の穴からは沢山の体液が溢れて、ショーツのクロッチはおろか、太腿にまで垂れていました。ソファに倒れ込み、幾度も襲って来る快楽に声は抑えられず、目を閉じて気持ち良さを受け入れるしか有りません。彼のモノが動きを早め、奥に射精された感覚があり、私は達して仕舞いました。フレイドに本当に中に射精された感覚は体が覚えていたのです。
彼は引き抜く事なく再び中で動き始めていました。やめてください、そう言っても此処に居るのは私だけなのです。
ーーこんなに俺のを締め付けて置いて、やめて、はないだろう。俺のことが好きなのだろう?だからこんなに締め付けているのだろう?
そこに居たなら、そんな事を言われる様な気がして、何故か涙が滲んでいました。
ーー結婚しよう?
どうして、あの時のフレイドの言葉が思い浮かぶのでしょう?
ーー好きだ!
どうして、私達は憎むべき敵同士なのでしょう?
「私、も、」
これ以上は言えない。誰も聞いて居ないと分かって居るのに言えなかった。
体が絶頂に震え、跳ねて、そこには無いのに感じる熱を締め付けていた。程なく感じた射精された感覚にも、瞑ったままの目を開けられず、誰もいない空間を掻き抱いた。
「フレイド、フレイド、どうして、どうしてなのですか?」
どうして私を好きだ何て言ったのですか?
どうして抱きしめられないのですか?

瞼の裏に浮かぶのは結婚しようと言ったあの人の、あの時の顔だった。

***

性的な事になど興味も無く過ごしていたのに、ただ初めての事ばかりを教え込まれました。遠隔で行われるセックスは戦場で会った後が多かったように思います。敵同士だからアレから意識してしまうのに好きとも言えない私。貴方は其れを隠し切れて居なかったのだと、後で理解しました。
だから、せめてただの女子大生である私と、ただの大学生である貴方なら…友達くらいになら、成っても良いのでしょうか?なれるのでしょうか?

毎日同じ電車に乗って居るのなら、会える筈です。貴方はどんな人でしょう。



***
ひらめヴォイス好きじゃ。可愛いフレイドくんにキュンキュンします。
敵幹部×変身ヒロインってだけで好きなジャンルなのに、何でこんなに私の性癖をドンピシャについたエロいモノがあるんだろう。
思わず妄想した。続くか不明。
ええと、作品のタイトルは「変身ヒロインは敵のツンギレ幹部になんて負けません!」ってヤツですね。ギャグエロです。可憐舞踏エトワールってのは、そう言う設定の変身ヒロインの部隊名です。他の幹部×エトワールと魔術王×エトワールで人数分なったら和平なるんじゃねえのかなー。
エトワールは、ぷいきゅあとかセラムン的な子達ですね。
フレイドくんはヘタレで面倒くさいし可愛い。好きですわー。
2020/06/14
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