▼ あとがき ▼

あとがき

普段あまりあとがきはしない主義ですし、こんな短い話にあとがきをつけるのもどうかと思ったのですが、書きたかったので書きます。

今回のお話は私が銀魂で二番目に好きな洛陽篇を読んで神威の葛藤に惚れて書いた話でした。多分二年前くらいに書いて放置していたものです。

神威の「なんで母さんを好きになったの」ってセリフがすごく印象的で、神威の中では 父さんが(結婚して)母さんを連れ出さなければ母さんは生きていられた、つまり恋愛感情イコール悪 みたいな方程式が幼い内から刷り込まれてそうだな、と思いました。

だから神威はきっと好きな子が出来ても絶対に恋だと認めないし、かなりの葛藤の末自覚してからは恋なんかをしてしまう自分にもその相手にもイライラして当たりそう、惚れた相手にはめちゃくちゃ当たりがキツイ神威とかありそうだな〜と。

神威の中で「護ることが出来なかった」トラウマとその結果「護るべき家族を捨てた」過去があるから、好きな人=護るべき人が増えること自体にも恐怖や嫌悪を抱いてそう、と思いこの話を思いつきました。

二年前くらいにツイッターで語った話だったのですが、結構共感してくださる方が多く嬉しかったです。

夢主の過去についてはあんなに重くする予定はなかったのですが、気付いたらこうなっていました。それでも恋仲(?)だからと無理に過去を分かち合おうとするのではなく、神威が言った通り過去は過去で自分の中にしまっておく、未来だけ見る付き合いもアリなんじゃないかなーと思い書きました。

あとこの話にはもう一つコンセプトがあります。一応「最後まで読んだらもう一度最初から読み返してみたくなる話」を目指してみました。

実際に読み返してもらわなくても、最後まで読んだ後にああそういうことだったんだ、と思っていただければ嬉しいです。神威が「絶対に認めない」と言ったのは夢主の努力ではなく自分が夢主を好きであることだったとか。

最後となりますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

ちり