そんな時期に少しばかりの遠出をしてきた。
数日間、また彼と過ごす事が出来たって訳でな。まぁ俺としてはこれだけでも充分に嬉しい事だ。
生物を見て触れて癒されたり、のんびりと公園の中を散歩したり、楽しくも下らんような話で笑い合ったり…と、楽しんだものは上げ始めたら切りが無い。
幾つもくりすますぷれせんとを貰ってしまったが、俺から渡させてくれなかった事は暫く根に持ちたいくらいだ。旅の始まりからずっと何が良いだろうかと悩んでいた時間は意味が無くなってしまったじゃないか、…なんてな。言う程怒っている訳でもない。
とは言え栗鼠や月の飾りも、とても気に入った。共に文へ認める事も案外楽しかったしな…次の機会にって事で、一先ずは多目に見てやろう。
どちらの飾りも確と身に付けているぜ、旅の日に引き続き勿論これを記している今日も。そうしていると多少なりとも君を近くに感じるかもしれないだろう?万一にも無くしてしまわんよう気を付けるさ。
寒さも中々悪いもんじゃないぜ、君の手を取る口実になる。
帳面を選ぶ事は勿論だが、共に文を認めるってのも案外楽しかったぜ。揃いの物が増えていく、君のその発言で気付いたってところだ。いやいや…頬が緩んでしまいそうだな。小さな事の積み重ねだとして、それで喜んでくれる君が愛らしい。…いや俺も嬉しがっているんだが、な。
そう言えば俺も君と同様、この旅が今までで一番笑っていたような気がする。それの主は大した話じゃないかもしれんが、君となら何だって。
記憶に濃く残ったのはやはりあれだよなぁ…え、えれ、…まぁよく分からん可笑しな横文字だ。
次の約束までが遠くてなぁ…こりゃあちと寂しい気分だ。君も同じ気分であったなら嬉しいねえ。
まだ行ってみたい場所が幾つかある。決めた場所でなくとも、愛しい者と一緒に居られるならどんな場所でも楽しい時間に出来るだろうな。君が言っていたように、手を取って並んで歩くだけでも落ち着く相手は何時までも君なんだろう。
その前に、もう直一年を迎えるんだな。それもまた待ち遠しいもんだ。
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