てのひら(落乱)

雷蔵と三郎との三角関係じゃないけれど三角関係っぽいのを書きたくなったので、最初だけ書いてみた。

▼概要
五年は組の主人公と雷蔵と三郎の話。主人公と雷蔵は幼馴染。
主人公←三郎。主人公は極端、三郎はある意味策略家。
過去捏造、年齢操作あり。暗い。


僕はたいそう臆病だったから、その手を離されるのが怖かったんだ。

この春から入学する事になった忍術学園へと続く道。嫌だと駄々をこねる僕の手を、雷蔵は引いて歩いていく。

「僕は○○と一緒に入学できて嬉しいのになあ」

そう言って雷蔵が苦笑するから、僕は少しだけ嫌がるのを止めて、雷蔵の隣へ移動した。

「雷蔵」
「ん、なあに?」
「手、ずっと繋いでいてくれる?」

僕の言葉に雷蔵は一瞬ぽかんとして、それからにこりと笑った。
「○○がそう望むなら、いくらでも」
「本当に?」
「うん」
「約束だよ」
そうして指切りをした。



雷蔵はろ組、僕はは組。別れちゃったねえ、と笑う雷蔵にちょっとだけ涙が出た。
自分の事を一番知っているのは自分。だから、自分は人見知りが激しくて、すぐに友達ができる性格ではない事を理解している。案の定、僕はは組でなかなか友達ができなくて一人ぼっちだった。でも寂しくはなかった。授業が終われば雷蔵に会いに行けたから。


続かない…orz

tag: 連載ネタ

ALICE+