Chapter9 〜流転〜





玲に手渡されたセンサーを頼りにバウントを追いながら、俺は不機嫌だった。

何故かは良く分からない。

否、分かっている。

先の隊主会で、彼奴が視線すら合わせようとしなかったことに、苛ついているのだ。

自分でも、餓鬼かと思う。

然し、どうにもならないのだ。

彼奴が絡んだ感情だけは。

霊圧が冷気を帯びているのか。

後ろを付いてくる松本も、今は何も言わない。


漸く追い付いたバウントは女だったが。

俺は迷いも無く氷輪丸を抜いた。

霊圧の上昇を感知したのか、玲に渡された演算装置が光り、転換率が百に振れる。

戦闘は、平穏を壊したバウントへの、最早八つ当たりに等しいものだった。


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