Chapter17 〜決戦〜





同時刻、空座町上空70m。


「どうやら間に合ったようじゃの」


黒腔から出てきた藍染の前に、元流斉が立ちはだかる。

その後ろには、護廷十三隊の隊長、副隊長達。


「何を持ってその言葉を口にしている?それが空座町で無いことは分かっているよ。だが、それは何の妨げにもなりはしないよ。空座町が尸魂界にあるのなら、君達を殲滅して尸魂界で王鍵を創成するだけの事」


藍染が、静かに告げる。


「スターク、バラガン、ハリベル。来るんだ」


その言葉で、三つの黒腔が開く。


第一十刃コヨーテスターク。

第二十刃バラガンルイゼンバーンと六人の従属官。

第三十刃ティアハリベルと三人の従属官。


その敵の数に、元流斎が刀に手を掛ける。


「やほ。お爺様。大丈夫だよ、手出さなくて」


ひょっこりと空間転移で現れたのは、瑞稀玲。

彼女は戦場に似合わない微笑を浮かべると、ちらりと藍染の下に現れた破面に視線を向ける。


「スターク、ハリベル。決まった?」


にっこりと笑ってブレスレットの抑制率を下げる玲。

静かに、然し霊圧の低い者にとっては重力が等倍に上がっていく様な重い霊圧が膨れ上がる。
その霊圧に膝を着いたのはバラガンの従属官のみ。

ハリベルとスタークはブレスレットを付けた左腕を掲げていた。


「スターク、ハリベル。どういう事だい?」


藍染が静かな怒りを孕んだ声で問う。

その無言の霊圧にも、スタークとハリベルは動じない。

特殊加工を施した潜在霊力制御装置によって霊圧の上がった彼等にとって、藍染の霊圧は同等の敵と対峙した時と大差無い。


「あ、彼等も来たね」


玲の呟きと同時、黒腔が開く。


「朽木っ押すな!」


「押してなどおらぬ。後ろが詰まっているだけだ」


「だから!それを押してるってんだろうが!」


吼える冬獅郎といつも通りの白哉が現れ、その後ろから、呆れ混じりの目でそれを眺めるウルキオラと、げんなりした様子のグリムジョーが茶渡と織姫を放り投げ。

それを慌てた玲がその下に結界による足場を作った。


「おのれ貴様!井上を投げるとは何を考えている!」


グリムジョーに抗議しながらルキアが現れ、その後ろから石田と恋次、一護が溜息を吐きながら出てくる。
黒腔の中で何があったかは知らないが、心なしか皆疲れている様に見える。


「どうしたの、皆して溜息吐いて」


「…玲、お前、こいつらちゃんと見てろよ…」


深い溜息と共に冬獅郎がウルキオラとグリムジョーを指す。

しかし、何時までも呑気に会話している場合では無かった。


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