Chapter17 〜決戦〜





「ちょっと待て!それは破面、敵では無いのか?!」


最も近くに居た砕蜂が、叫ぶ。

しかし、藍染が不愉快そうに目を細めるのを見て、元流斎が声を張り上げる。


「黙れい!其奴らの腕を見れば分かるであろう。その破面は瑞稀玲の味方。今はそれで十分じゃ」


「しかし!」


「報告は受けておる。その時は二体じゃったがの。どうやら、駒は減った様じゃぞ、藍染」


元流斎が藍染に視線を向ける。

藍染は怪訝そうに眉を顰めた。


「いつからだい、ウルキオラ」


「俺が初めて現世に行った時からだ」


「そう、か。駒が王に牙を剥いて、ただで済むと思っているのかい」


「俺は一度も、貴様を王にだと思った事は無い」


「そうか、残念だよ」


藍染が刀を抜く。

それは戦闘開始の合図。

しかし、玲はくすりと笑みを浮かべる。


「ねぇ、藍染惣右介。不思議に思わないの?私は貴方達がここに来るまで虚圏に居た。そしてスタークとハリベルを勧誘し、ウルキオラとグリムジョーと行動を共にしていた。それを知り得なかった事、何も疑問に思わない?」


「何を…まさか!」


「理解が早くて助かるよ。鏡花水月は既に私の支配下。そして。貴方の霊圧に対抗出来る戦力は此方には何人も居るよ。どうする?」


「鏡花水月の完全催眠は使えない、そう言っているのかい?」


「そうだよ」


「だから、どうした?」


轟と藍染の霊圧が上がる。

潜在霊力を上げていないのにこれだけの力を持っている彼はやはり凄いと思う。

しかし、玲の目には、藍染の魂魄の形が見えていた。

彼の魂魄は元々彼の霊圧を許容できるだけの強度があっただけなのだ。

黒腔が開く。

そこから夥しい数の破面と、虚が現れる。


「数で押せるとは思っていないよ。けれど、君の手を煩わせる事ぐらいは出来るだろう」


「そうかな」


玲が霊圧を上げる前に。

スタークとハリベルが響転で玲の側に現れ、グリムジョーとウルキオラの横に立つ。


「「「「虚閃」」」」


霊圧の色に染まった四つの閃光が、出てきた破面と虚を薙ぎはらう。

破壊の閃光が通った場所には、塵すら残らなかった。


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