Chapter17 〜決戦〜

東仙と狛村から視線を外した玲は、第二十刃、バラガン・ルイゼンバーンに視線を向けた。
「貴方は、どうする?」
「何を問う。戦場で敵と相対した者の台詞とは思えんな」
「あなたの力は知ってる。貴方が昔、復讐を誓ったことも。その上で聞いてるの。どう、したい?」
そんな玲の言葉に、バラガンがぴくりと反応を示す。
「…儂が王であることも、知っておるのか」
「知ってる。だから貴方のところには行かなかったの。貴方は私の言葉に従ううな人じゃない。けれど、戦況が変われば、敵にはなり得ないんじゃないかって」
「ほう、お前ほどの力があっても所詮蟻。儂の力は怖いか」
「手は打てるよ。貴方の力は老い。時間を加速させる力。なら、身体の時間を止めてしまえばその力は届かない」
「その状態で動けるというのか」
「勿論」
くすりと微笑む玲に、バラガンは暫く黙り込んだ後、くるりと背を向ける。
「儂の敵は最初からただ一人」
「わかった」
大斧を担ぎあげた老人に頷き、玲は冬獅郎と平子の周囲の時間を停止させる。
動くことは出来るけれど、大帝と名乗るこの虚圏の王の力の餌食にならない様に。
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