Chapter17 〜決戦〜




「彼等、宜しくね」


「…どういう意味だ」


まるで最後のような言い方に、眉を寄せた冬獅郎が呟く。

さっきよりも大きくなった霊光に少し眉を下げて。


「藍染が消えて、崩玉も消しされば、こうなるって、分かってた」


言えなかった。

やめろって、言ってくれるのは分かってたから。

でも、止めるわけにも行かなかったから。


「な…」


言葉を失う冬獅郎に、小さく微笑む。


「ごめんね、言えなくて。でも、後はお爺様に任せたから。ギンもきっと大丈夫」


「何でや。嫌やで、そんなん。君が居らん彼処に戻ったかてつまらんだけや」


「そんな事言わないでよ。ごめんね」


少ししか言葉を交わしていないはずなのに、酷く悲しそうに眉を下げるギン。

抗ってみようとは思ってる。

だから。

そんな顔しないで。


大きくなる霊光に、涙を流すように顔を歪める冬獅郎から目を逸らす。

何処か怒っているように見える白哉の目も見れない。

一層光が大きくなって弾ける寸前、言いたかった言葉を遺す。


「大好きだったよ。皆。ありがと…」


「玲!」


「っー玲…!」


最後の瞬間、やっと目があって。

私は精一杯微笑んだ。

心臓が潰れそうなほど胸が痛む。

ねぇ、もし。

もしまた会えたら、その時は貴方と…普通に、生きていけるだろうか…。


「玲――!!」


ぼやける視界が掻き消えて。

霊体の身体が完全に崩れた。


そして。

私の存在は世界から消えた。

皆の記憶にも、存在し得ぬものとなった私の記憶は残らない。

だから、誰も悲しんだりなんてしないから。

ねぇ。

沢山の思い出をありがとう。




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