愛スル闇ノ花ヲ迎エニ

「妾の鏡花は無事じゃろうか」

これ、何回目だ。私は、率直にそう思った。いや、マジ何回目だ。

「首領の許可はまだなんでしょう、姐さん。」

そう言えば、詰まる姐さん…_尾崎紅葉。幹部の一人だ。

「あの童(わっぱ)が余計なことをしたせいじゃ」

それはどうだろうか。

「……姐さんだって、逃げてたんでしょう?」

それを出せば、彼女は小太刀を突きつけてきた。私は笑みを零した。

「なにかな?」

不敵にも言う私の笑顔に、姐さんは小太刀をおろした。足音が聞こえてきた。その持ち主の名を呼ぶと、片手を上げた森さんが笑みを浮かべていた。

「紅葉君、行っておいで。紅葉君を頼むよ、楽くん」

私は、片膝をつく。

「御意」

そう呟いた。
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