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「…敦が消えた?」
国木田が、聞き返した。鏡花は、ぎゅっと首にかかっている携帯を握りしめ首を縦に振った。とりあえず、一通り事情を聴き終えると国木田は太宰を呼ぶ。
「なんだい、国木田くん。私は寝ようと…」
「敦が消えた」
遮るようなその一言に、太宰は固まった。そして、聞き返した。国木田は、先程鏡花から聞いた事情を告げると太宰はなにかを考えるかのようにしたあと叫んだ。
「敦君は、過去にいる」
その一言に、その場の全員が固まった。
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