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##introduction

初めて彼がバレーしている姿を見たのは7歳。
近所に引っ越してきたクロが、家で引きこもってゲームする従兄弟の研磨をほぼ無理矢理に引っ張り出して、河原で教え込んでいた。
従兄弟の腕が真っ赤で、痛そうで、何が楽しいのかは分からなかった。

近くのバレーボール教室に「2人きりは嫌だ」という研磨に連行された。
その時見たスパイクを初めて成功した彼の顔がキラキラしてて、なんか眩しく見えた。
多分それが恋に落ちた瞬間。


~~~約8年後~~~
「友香!!早くしなさーい!
鉄くんと研磨くん来ちゃったわよー!!!」
「今行く!!」

(髪良し!メイク良し!制服も良し!)
「大丈夫。今日の私も可愛い。」
少しだけ自分にポジティブな暗示をかけて、部屋を出る。

「お、きたきた!」
「おはよ」
外に出てみると、
お母さんとおばさんの奥に、
軽く手を上げるクロと、手元のゲームから目を離さずに挨拶してくる研磨。

「おはよ!お待たせー」
あの瞬間から倍以上の年が経って、
身長はグッと離されてしまった

「ほら、サクッと写真撮っちゃうわよー。並んでー」
「げっ。」
おばさんの一言に、今すぐにでも逃げそうな研磨の腕をしっかり掴んで、
ついでのようにクロの腕も掴む。

「はい、チーズ!」
今日から私はまた3人で同じ都立音駒高等学校に通う。

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