執着王(輪廻転生を経ても奴は自分の物)
突拍子なく話が飛びます
細かい点には目を瞑って下さいませ
「私も此度の旅、お供したく存じます。どうか王の傍らで守らせて下さい!」
彼の王は赤赤とした瞳を瞼の裏に隠したまま首を振った。
込み上げてくる感情を抑え込もうと強く唇を噛みしめる。
「決して足でまといなどには…!」
「……ディオネよ、くどい」
漸く目が合わさったと思うと絶対零度の眼差しが私に降り注いだ。
すっかり萎縮して何も紡げなくなった私の喉からひゅーひゅーと呼吸音だけが漏れる。
そんなディオネの艶やかな髪を愛おしげに撫でたギルガメッシュは腰に差していた短剣を一思いに引き抜き、そしてそのまま梓の腹部に突き立てた。
「ギ……ル…ど、して……」
「こうでもしないと貴様は如何なる手を使っても我と共にあろうとするからな。安心しろ急所は外してある」
ーー我以外の男の手によって傷を負う事など有ってはならぬ事だ。そのような事決して許すものか。
「い、ま…な……ん、と」
霞みゆく意識のなか彼の腕に抱えられながら問いかけても王は曖昧に笑うだけ。
(細められた緋の瞳に映る狂気)