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名前

眠る間際、意識も曖昧であろう燈矢くんが私の腰を抱き寄せた。「一度しか言わねぇ。」その言葉に続いた、たった数文字。泣きそうなほど嬉しくて、思い切り抱き返せば私の髪に顔を埋めて、眠る燈矢くん。

「最近知ったんだけど【陶冶】って言葉があってね、"才能や性質をねって作り上げる"って意味なんだって。燈矢くんの名前の響きと一緒だから燈矢くんもいっぱい頑張ったのかなぁ。」
私が言ったのはそれだけ。少しは燈矢くんの気持ちを救えたのかな、なんて。こんなにも大きなお返しがあるのならもっと早くこの言葉を知れば良かった。
2022/02/19 - 05:07

燈火の杏月