※女性優位/潮吹き有


自身の上司である男と交際を始め順調に事を進め、夜も共にすることに対してなんの違和感も問題も不満も無かった
別にマンネリという訳でもなく、文句もない、それこそ愛に溢れていて優しくて愛情を感じられるセックスは心も満たされて心地がいい、だからこれは自身のわがままであり、欲深く醜い女だというだけの事なのだ と女は3本目のワインを6割ほど飲んで言った
お香の匂いか、薬の匂いか、香水の匂いか、兎に角部屋の中はきつい匂いで充満していた、それはきっとここが娼館であるからだろう
ミョウジナマエがどうしてここに居るのか、それは当然職場の問題児ザップ・レンフロのせいだった

「よぉナマエ」
「…お帰りください」
「連れねぇこと言うなよ、なぁっ旦那と付き合ってんだろ?」

あぁ最悪だ、別に交際を隠してるわけでもかといって堂々と言ってる訳でもない、普通に大人の付き合い方だろう
それでもこの男に興味を持たれるというのは最悪な事だとライブラの人間は全員知っている、特に聞き流せるほどなら良かったがこの男の執着ぶりは素晴らしいことを知っている、特に自身より弱いものに対しては強く出るからだろう

「飲みに行こうぜ、もちろんお前の奢りで」
「お断りします、私忙しいんですよ」
「っせぇな、いいだろ魚も陰毛もいねぇんだよ、今の俺を愛してくれるのはお前だけ」
「え、人類に愛されてると思ってます?」
「おまっ、お前それは」

意外とセンチメンタルなこの男は少し胸に刺さってしまったらしく固まった、真実を言えば色んな意味でこの男は愛されているだろう
だがしかしナマエは好きでも嫌いでもないが今の状況で言えば嫌いな部類だ、この男に恋人のことが関わると面倒で仕方がないその上恋愛絡みになると余計だ、下半身の緩い男に関わってはならないのだ

「セックスに満足してんのか?」

ピクリとナマエの肩が揺れた
ザップは見逃さなかった
ゆぅっくりと彼女に近付いて肩に手を添えていった

「どうせ優しいだけのお手本セックスだろ?悩んでんだろ?」

ナマエは悪魔の声に弱かった
あれよそれよという間に飲み屋に連れてこられてナマエの奢りでそれは始まった、そして伝えた、普段の行為をこれがもう永遠に続いている事だと、ザップは酒を吐き出した「そんなセックスあってええんかい」と謎の関西弁を吐き出した、そしてナマエの財布から金を多めに出してお釣りはちゃっかり自分の懐にしまって自身の城(ハーレム)に連れてきた
プロの女達はザップの連れてきた女を一瞬睨んだがザップの話を聞くなり口の中のものを吐き出した

「教科書か?」

それがクラウスとのセックスの感想だ、キスをして服を脱がしあって前戯して挿入して終わってピロートーク
別に構わない、何も問題は無い、だがしかし

「欲を言えば、たまには違うことをしてみたいんです」

そりゃあそうだと皆が頷いた、ザップは寝たのでみんなに好き勝手にやられていた、事実夫婦においてレスでは無いが盛り上がりがなく最終的にダメになるタイプもいる
セックスというのはある種の愛情表現でありマンネリ防止なのだ、クラウスも対して交際経験がある訳では無いゆえに今に至ったのだろうとナマエは察している、だからこそ強く言えずさらに言えば彼のものは大きく為オーラルセックスも簡単には行かない、とはいえ素股は彼が乗ることはなさそうでどうすればいいのやら…とナマエは4本目のワインのコルクを抜いてザップの鼻に詰め込んだ時誰かがいった

「ローションガーゼって知ってる?」


ドキドキと胸が高鳴った
いつものように彼にキスをされて服に手をかけられた時、その手を重ねた

「嫌だっただろうか?」
「今日は私がしてもいいでしょうか」

NOと言える男じゃないことを知っている、少し困ったような恋人クラウスの反応は予想通りでけれど少し間を開けて彼は頷いた

「では本日はこの身を委ねよう」

ごめんなさい、と内心ナマエは謝ったジャパニーズ土下座形式で謝った、今からハレンチな行為を行うことに大して申し訳なさと楽しみで心の中はぐちゃぐちゃだ
少しだけ用意してきますと告げて洗面所に向かい桶にお湯を入れてその中に粘り気があるがまだ硬い液体が落とされていく、軽く手で撫でるようにしていけばそれは簡単にヌメリに変わった
そしてその中に清潔なガーゼを入れてナマエは寝室に行った

「その桶は?」
「私クラウスさんとの行為が好きです」
「なっ」
「いつも愛されてると心から実感しています」
「それは」
「ですが、それだけではダメだとも思いました、何事も経験体験を元に手数を増やしてこそプロフェッショナルになれるんだと思うんです」
「ん?うん?なんの話しをしているのか」
「私の手でクラウスさんを落としたいんです」

目の前の巨体の彼はもう訳が分からないと言った顔をしていた、ナマエも自身が何を言ってるのか分からなかった、兎に角話の意図として彼女が変わったことをしたい…自分を主体にしたい…ということだと察したクラウスは眼鏡を外してベッドに腰かけた

「私は君にとうに墜とされているのだが…だが今晩は君の好きにしてほしい」

どんな姿でも受け止めてみせると彼は言った、甘く優しいクラウスの言葉が心地よかった、ベッドの下に腰かけていたナマエは膝立ちをしてクラウスの唇にキスをする、甘く小鳥のような啄むキスをしてそして互いの肩を抱いて舌を伸ばした
いつだって彼の香りは心地よかった、紅茶と品のいい香水の香り、それに包まれるように抱きしめられ口付けられればたちまち世界は彼だけになってしまう
と思っていたが今日はそうじゃない!とナマエは自身に言い聞かせた、キスをしながら彼のベストのボタンを外していく、さてひとつ困ったことに彼の服はオートクチュールで大層高級品だということ、乱暴に服を投げ捨てることもできない、普段彼はどのように服をしていたのかと行為中余裕のなかった自分を悔いた

「ベッドの下に落としてくれたまえ」
「え…で、でも」
「それとも今からすることよりも服の方が大事だとか?」

そう言われると否定ができないと思っていればクラウスは少し困ったように眉を下げたあとやんちゃな子供のように服を地面に落とした

「忍耐力が無いと思ってくれて構わない、だがそれほど君に触れられたいのだ」

彼の低い声がそう呟いて熱を帯びた美しいエメラルドグリーンの瞳がみつめた、そんな彼に対して今から行う行為は何と俗物的なものなのだろうか、まるで自分が性の塊で穢すようだと感じられた

「わかりました」

喉から出た乾いた声、彼の大きな唇に口付けて舌を伸ばす、鋭い牙がいつも気持ちよかったこのキスをする度にクラウスという男とキスをしているのだと実感した
ゆっくりと彼のインナーの裾から手を入れて腹筋をなぞる、女と違う筋肉質な体、肌を撫でる手を上に伸ばして彼の鍛え上げられた胸筋に触れた

「あっ♡」

低く甘い声が寝室に溶け込んだ、爪先で彼の胸の突起を軽く引っ掻いていく、まるで小娘のように彼はぐぅっと拳を握って唇を噛んでいる

「クラウスさん噛まないでください」
「っあぁ」
「腰上げて貰えますか、下脱がします」

彼の腰に巻かれたベルトのバックルを取ってズボン越しに大きくテントを張ったそれを少しだけ眺めて布越しに撫でたあと腰を上げた彼から下着ごと全てを取っ払う
子供の腕ほどの長さと太さがあるのではないかと言うほど彼の巨体に負けじとソレは大きかった、ごくりと唾を飲み込んでゆっくりと掴んで撫でてやれば亀頭から透明な汁がじわりと滲ませた、舌を伸ばしてそれを味わえば不快とは思わない苦味が広がった

「今から私がすることを軽蔑しないで欲しいんです」
「もちろんだ」
「そして…その…抵抗だけはしないでください」
「…?わかった」

その優しい彼の言葉が自分を地獄に落とすなどと思わないで欲しいと心底思いながらナマエはベッドサイドに置いていた道具に手を伸ばした




「〜〜〜〜っっ♡♡♡♡ナマエっ、もぅっ♡♡」
「大丈夫ですよ♡」
射精るっっ♡♡おぉ"ッッ♡♡や、め」
「だめですよ、ほら射精しましょうね♡」

自分よりも倍くらい大きな男が自分の手の中で堕ちていく、それがこんなに快感だとは知らなかった
薄い白い清潔なガーゼにたっぷりと含ませたローション、それをクラウスの立派なペニスの先に擦り付けているだけなのに彼はまるで初めて快楽に支配された人間のように乱れた
最初のような穏やかさなどない、広いベッドに情けなく仰向けになって天井にペニスを突き上げて必死にシーツを掴んでいた、その姿はまるでいつもの自分のようだ

「かわいい♡かわいい♡クラウスさん気持ちいいですか?」
「うぅッッ♡おか、っし…っくなる♡♡やめ…っんォやめてくれっっ♡♡ たまっ、え♡」
「まだ一回だけじゃないですか、もっとドロドロになりましょうね」

ボーリングのボールを拭くように両手で交互にガーゼを引っ張った、大きな声を上げてあの屈強な紳士が自分の手の中で狂っていく様に子宮が悲鳴をあげてドロリと自分のナカから溢れる感覚を感じた
それでも今日は彼のその姿だけを眺めたいと思って少しローションが少なく感じてきたガーゼを離してやればぴゅっぴゅっ♡と彼のペニスは射精した
クラウスの肌の上に出された精液がまたナマエを魅了して、彼の腹筋の上のそれを舐めながら指先でくるくると彼の陰毛を撫でた

「ナマエ…もっ、やめ」
「いやです、こんなに乱れた貴方を見るのは初めてなんです、もっと見たいんです、ダメですか?」

甘い声でそういえば彼の眉は困ったように下がっていく、知っているクラウスが断れないことを、恋人が喜んでいる以上NOとは言えない、そしてなにより熱を持ったあの瞳は終わる気などないことを

「ッッフー♡フゥっ…ぁあ♡んっぉ」
「こんなに喜んでくださるとは思わなかったのでよかった♡」
「ンンッ♡♡っ!それっ…は♡だめ、だ」
「竿だけじゃ寂しいですよね」

ローションに濡れた彼の下半身に顔を寄せてぷるぷると震える玉袋に舌を這わした、その間も彼の竿を刺激するガーゼの手を止める気はなくずりゅっ♡くちゅぅっ♡ずちょっ♡ずちょっ♡という下品な音は止むことは無い
クラウスの足は小さく震えていて軽イキだけだともう何度もしていることだろう、お陰でガーゼはローションと精液が混じりあって一体どちらの効果で滑っているのかわからなかった
男臭いそこに顔を埋めて後ろの穴にまで届くように舌を伸ばせばクラウスが大きな声を上げてまた射精した

「フフッ、好きでした?」
「ちがっ♡ちが、うんだ、ナマエ♡」
「どんなあなたでも愛してます、軽蔑なんてしませんよ」

まるで泣き出しそうな子供の顔をするクラウスの頭を抱きしめて撫でてやれば彼は胸に顔を埋めた、少しだけやりすぎたかと思って顔を覗くが彼の目は完全に堕ちた雄の目をしていた
溜まった唾を飲み込んで彼の上に乗ってナマエは69のスタイルになった

「触ったらダメですからね」
「…そんなっ、んぅ♡♡」

生殺しだと言いたかったのだろうか、けれどナマエの指示にはしっかりと従う彼はシーツをさらに強く握って目の前にドロドロに濡れたナマエの秘部を見つめながらペニスを扱かれた
強い雌の匂いを嗅がされ今にも男を欲しいと強請るそれに何も出来ずにクラウスは哀れに泣かされた

「ッッナマエ!ナマエ、やめっっ」
「イきそうですか?」
「ちがっ♡♡なにか、ォオ♡ちが、ぅものが♡♡」
「おしっこでもなんでも構いませんよ♡」

スイッチの入ったナマエの手は休まらなかった、何度も何度もガーゼを左右に引っ張ってクラウスの絶頂を手引きしてやる

「〜〜〜〜〜〜〜っっ♡♡」

彼の足の指がぎゅっと丸くなるのを見て女性のようだと感じた、声にならない声があがってそれと同時に射精とは違う体液が弧を描き、その後もぴゅっぴゅっ♡と音を立てて何度か出していた
そしてナマエは自身の少ない知識で理解した、これは潮吹きだと言うことをなぜ知っているかと言えばこの行為を教えた女性がいっていたのだ

『男の潮吹きはエロいわよ』

その言葉通りクラウスはぴくぴくと身体を震わせて顔を首まで真っ赤にさせて寝そべっていた

「み……みないで、くれ♡も…無理だ♡」

未だに小さく出しているそれをナマエは見つめてガーゼを置いた、そして彼のペニスの上に跨って彼を見下ろした、まるでその目は飢えた獣そのものだった、そして彼女の声が甘く部屋に響いた

「私もう我慢できません」
「ま、待ってくれたまえ、私はもう、まっ、あっ♡」

その日の夜クラウスは自分の恋人が獣だったと知った
男は狼だという言葉があるが、まさか女が狼だということは彼の頭には入っていなかった
後日ローションとガーゼを片手に熱っぽい視線で夜を誘うナマエの誘いにクラウスは小さく頷くしかなくなるのだった。