小林英明







木島が女を連れ込んだ
女と言わなきゃ犯罪になるような年の子だ、どうみても未成年だった、どこでみつけたのかどこで拾ったのかもわからないような女の子
他人の家であっても木島には関係ないのか、俺も嫁も怖くて何も言わず、聞けなかった
時折その子を連れてきては抱いて愛でた、優しく苦しんでいたように見えた



「なぁ、こば」


いつも通りの声、あの事件から木島が怖くてたまらないでいた言うことを聞かなければ自分も殺されそうな雰囲気を持って
ついた嘘かいつバレるのかとビクビクして、けれどゆうじょうを壊さずにまだ続けていた


「茜のこと抱けよ…昭子もいねぇし」

「は?」

何言ってるんだと思わず目を丸くしてみた、いつも通り木島の胡座をかいた足の真ん中に小さく座る彼女はまるで人形だ
笑いもしないし泣きもしない、感情があるかもわからない、あまり声を出すこともない
白い肌に細い体、若々しく嫁さんと違う体、じっとりと一瞬見つめたのを気づいて木島は笑う
茜ちゃんの白いブラウスのボタンを開けていき、肌が晒されていった、薄いピンクと白の清楚な可愛らしいデザインのブラジャーが覗き見える


「茜、こばに抱かれてこいよ」

そういいながら唇を交わした、ねっとりとした舌が互いに絡み、視線も外せずに二人を見つめたのは何度目か
幾度か2人のセックスを見せられたことはよく覚えている、木島の事が恐ろしくなり言うことを聞いていれば何もしては来ない無害な友達だと認識しあって
見つめた先の茜ちゃんの瞳と目が合った
蛇に睨まれたカエル状態、今からこの子のこと抱くんだと思えば嫌な気持ちはない、男は正直な生き物で結局若い女に弱いのだ

満足したのか2人の唇が離れて、茜ちゃんの背中を押すように木島は立たせた
たったの数歩なのに彼女は歩いて、下着を下ろした、床に落とされた赤色の紐の派手なパンツは上下違うのかと思いながら、ギャップを感じた
幼い上半身の下着と未熟な少女を隠そうとする色の下着


「小林さん、しましょ?」

まるで麻薬のように脳内の思考が落ちていく
二人といるとそうだ、自分の常識がなくなっていきそうで怖い
嫁さんはバイトでまだあと4時間は帰ってこない、少し高い甘い声が耳を支配しながら細い指が体に触れて、シャツのボタンを外し始める
小さなピンクの唇をみつめていた


「なぁこば早くしろよ」

野次を飛ばした木島にそんなんなら自分が抱けばいいのになんて文句は言えるわけがない
理性はゆっくり落ちていこうとする
首筋に甘く噛み付いて舌が這う、恐る恐る突き出した腰を抱いた
ああ、細い
なんて思いながら震えそうな手で彼女に触れる、小ぶりな胸が可愛かった、耳元で小さく喘ぐ声
男心を知ったような、それほどまで昂らせることの上手い茜ちゃんの唇を奪う
理性なんてもうポケットに入れたクッキーみたいに粉々だ


「あー…やば」

「気持ちいいだろ」

「最高…」


何度も何度もピストンを繰り返して膣を叩く、狭いがきつくはないそこ
下で何度も小さく声を上げる茜ちゃんの腕を掴んで、木島は手コキさせて口の中に欲をぶちまけた
白い液が口から小さく零れながらもしっかりと舐めとった彼女は何処と無く楽しそうだった


「こばっ、しさっぁ」


甘い声で呼んでいる彼女の身体を散々遊んでは近頃発散できなかった欲を吐き捨てた

酷い疲労感を感じながら壁に手をついてまるで犬みたいにセックスする二人を見た
見つめていたのを見て茜ちゃんがみつめて小さく笑う、可愛いなと普通に感じた
きっと俺は最低なんだと思った、嫁さんをほっぽって怖いからなんて言い訳して友達に渡された女を抱いて、欲望を解放させて


「なぁ、こば」

「なんだよ」

「これから貸してやるよ、まぁ…泊めてもらってる礼だ」


よく言いやがる、また俺は共犯者に仕立てようとする
茜ちゃんは小さく笑っていた、甘い声を上げながら木島のを自分が欲を吐いたあとの場所に突っ込んで


「ありがとう」

別に今更こんなちっぽけな事ならいいや。なんて思えた
どうせならこの時間、この夜は三人で狂ってしまえばいい、薬をして狂ったような脳みそで拭いきれない罪悪感なんてどこかに落として
また立ち上がった俺は木島に抱かれる茜ちゃんにキスをした
あぁ、ザーメンの苦い味がする。


数日後、また俺の家で茜ちゃんは星さんに抱かれていた
まるで汚いおっさんと援交少女のAVみたいな、セックスだ
茜ちゃんは俺を見て少しだけ微笑んだ、ビール片手に眺める俺と、つまらなさそうに見つめる木島、星さんだけは楽しそうだった。



「…小林さん」

小さくそういった気がして、つまらない声を聞きながらそっと目を閉じて寝た振りをした
瞼の奥で茜ちゃんは俺に抱かれた、あぁ木島の考え通りなのかな…


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