世界観

寝ている間に夢を見るのは、夢見(ゆめみ)の世界を垣間見ているからだと言われている。
人々の暮らす現世(うつつよ)とは別の次元に存在すると言われている夢見。眠りに落ち、夢見へと意識が近づいた時、人ならざる者の力の影響を受け人々は夢を見る。それはごく普通の夢であったり、吉夢であったり、はたまた悪夢であったり、白昼夢であったり、そして――予知夢であったり。
夢とは誰にとっても身近なものであり、生活を豊かにしてくれる。夢を見て、夢を占うことで自分の深層心理を読むことが出来る。自分の現状を知り、今後どうすべきかの道しるべを示してくれる。
しかしそれは、ある程度までならばの話である。
悪夢を繰り返せば精神力を磨り減らし、何度も同じ夢を見るといった意味ありげな現象には不安が募る。
そんな人々の夢に関する困り事を解決するのが、星護殿(せいごでん)の役目なのである。




人は夢に魅入られた時、夢見の世界へ迷い込むことがある。
夢見に迷い込んだ人間は肉体と精神を切り離され、精神だけが夢見を彷徨う。しかも夢に魅入られた状態であれば、自力で現世へ戻ってくることはほぼ不可能だ。
影響力の強い夢ほど、夢の記憶は鮮明に残る。それは、結果的に誰かを助けることもあれば、時として誰かを危険にさらすことにもなる。



星護殿
総本山的な。
中心には“星のなる木”がある。


星宿りの樹(ほしやどりのき)
木になった実は落ちると宝石(星珠)になる。星にいろんな輝きがあるように、星珠も様々な光を発する。

星結び


星籠街(せいろうがい)
星護殿をぐるりと囲む街。古民家的な建物が軒を連ねる。


現世(うつつよ)と夢見(ゆめみ)
夢路(ゆめじ)の鏡によって行き来できる。
寝ている間に夢を見るのは、夢見の世界を垣間見ているということ。
夢見の世界には神や精霊、そして夢魔がいると言われている。


夢魔
人に夢に干渉する魔物。基本的に人に危害を加えようとする存在。
夢を見るということは、現世から夢見の世界に近付くということ。
予知夢、吉夢等は神が見せている夢。
悪夢は夢魔が見せる夢。
普通の夢はただ自分が見ている夢。
神通力の強い者ほど、神の見せる夢を見やすい、らしい。
月の光から生まれたと言われている。

精霊
現世に存在するありとあらゆるものに宿るが、夢見でしか見ることの出来ない存在。気に入られると、現世でも精霊の力を借りることが出来るようになる。
一つのものに対して一体だけ、精霊が存在する。
神凪は精霊の力を武器に宿して戦う。 ※精霊の宿っていない武器を空武器(からぶき)と呼ぶ。


◆呼雨(よびさめ)…雨の精霊
彩雨の弓矢に力を授けた精霊。
普通にしていれば優しげでミステリアスなお兄さんだが、対人恐怖症の気があり、彩雨以外の人間を見ると腰を抜かして悲鳴を上げる。残念なイケメン。

◆夜虹(やごう)…虹の精霊
虹夜の剣に力を授けた精霊。
儚げな少女の姿をしている。無口で無表情、何を考えているか分からないところが虹夜にそっくり。


◆銀六花(ぎんりっか)…雪の精霊
凜とした女性の姿をしている。思考は割と脳筋。雪の精霊なのにアツイ性格をしている。「もっとアツくなれ!!」「雪の精霊が言っちゃいけないこと言ってるんだけど、この人本当に雪の精霊なの?」

◆実多(さねかず/ミタ)…葡萄の精霊
穂束の鞭に力を授けた精霊。読みにくいので穂束は「ミタちゃん」と呼んでいる。
子供っぽい見た目を気にしている。精霊王の中では比較的まとも。

◆艶紅(あでくれない)…牡丹の精霊
爽夏の長刀に力を授けた精霊。
見た目は可憐なお姫様だが、血を見るのが好きな戦闘狂。ドS。

◆薬露(やくろ)…芍薬の精霊
美皐月の銃に力を授けた。


◆夢路……月の精霊
深月の槍に力を与えた。


夢幻郷(むげんきょう)
神々が住むと言われる場所。


神依(かむい)
一番偉い人。神の声を聞くとされている。

神凪(かんなぎ)
夢魔と戦える力を持つ者。一人で戦うのは危険なため、大概二人以上のチームを組むことになる。
星護殿に仕える者。


星神(ほしがみ)
この世界の神。夢見の侵入(夢魔)によって苦しむ人々の姿を憐れみ、人に自分の力を分け与えた。しかし、力を許容出来る量が人それぞれである為、力の強弱が生まれてしまった。結果、神通力の強い者が優遇されるようになる。


夢路(ゆめじ)
神ならざる者。神に最も近く、同時に最も遠い存在。昼と夜が訪れ、時を刻む現世を羨み、現世と夢見の世界を表裏一体に繋げた。二つの世界が触れたことで、人は夢を見るようになり、精霊が生まれ八百万の物に宿ったと言われている。
現世と夢見を行き来する出入り口を「夢路の鏡」と呼ばれるようになった。
元々月の精霊王だったらしい?

月の使徒(ゆめじのしと)
夢魔を使役し、悪事を働く集団。
理想郷(常世)を作るという目的の下、現世と夢見の融合を企む。
自称夢路の意思を受け継ぐ者。
- 1 -
prev << top >> next