2.『よくも俺のものに手出したな…』という台詞を入れて小説

この仕事をしていると──というよりかこの仕事は常に生死と隣り合わせだ。最も、私は其れに答えを求めて此処にいるのだけど。
私は柄にもなく拳銃を持ち出した。私が一番、文字通り、身も心も預けている部下の。
「さてと」
「太宰さん…」
「君ならこうするだろ?卯羅あのね、意外なことに怒りを感じているよ」
彼女の至る所から流出する血液を踏みしめる。立てないでいる彼女を庇うように立った。他の部下も私の脇を固めるように立つ。ふぅっと息を吐いて眼前の敵をぼんやりと眺めた。
「私の指示があるまで動くな」
真後ろで布が地を擦る音がした。コツと地を踏みしめようとする音がした。部下達が制止する声が聞こえた。静かに後ろを向き、立ち上がろうとする頬を叩いた。そして再度前を見た。
「時間を取らせて済まないね。続きと行こうか」
確と憎たらしい相手を見据えた。
「よくも、私のモノに手を出してくれたね」
そう言うと怒りが込み上げて来た。
「君たちはもしかしたら何を仕出かしたか気付いていないのだろう。可哀想だから教えてあげるよ」
向こうの指揮官らしい男を撃ち抜いた。彼女の血液が滴るのと同じ箇所を撃ち抜いた。
「立てよ」
鋭く命じた。だが男は立たない。
「手を出してきたのは君たちだ。抗いたまえ」
マフィアにちょっかい掛けるとどうなるか。躾てやろうじゃないか。

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