「なんか最近名前甘い匂いするね。」
放課後、電車の時間がまだある為、教室に響香ちゃんとヤオモモと上鳴君と爆豪君が残っていた。爆豪君は先程先生に呼び出され職員室に行ってしまったで残ったのは実質4人となる。4人で話す会話もだんだん無くなってきたころ響香ちゃんが突然そんなことを言ってきた。
「甘い匂い?するかなぁ。」
「いや、本当にするって。ねえ、ヤオモモもそう思わない?」
「確かにそうですわね。何かつけていらっしゃるのですか?」
「いや特につけてないけど…うーんシャンプーとかかな…?」
「でもなんか嗅いだことある匂いだよな。」
「上鳴君も匂い感じるの?」
「あぁ、てか多分皆感じてると思うぜ?」
「そんなに匂い強いのか…。シャンプー変えようかな。」
「でも全然不快な匂いじゃないしそのままでもいいんじゃない?」
「そっか、というか上鳴君さっき嗅いだことのある匂いって言ってたけどどこで嗅いだの…?」
「あぁ…どこだったっけなぁ。」
「私もなんとなく嗅いだことのある匂いだと思いますわ。」
「ヤオモモも…?なんだろう、変なのだと嫌だなぁ。」
こんな会話を続けていると扉が力強く開き爆豪君が教室の中へ入ってきた。
「おー、爆豪、なぁお前も苗字から甘い匂いすると思わねぇ?」
「るせぇぞアホ面。匂いなんかしねぇよ」
「マジかよ、爆豪にはわかんねえのか……………って、あれ?」
「どうしたの上鳴君?」
「あ〜…思い出したわ…どこで嗅いだか…。」
「えっ、どこ?」
「なぁ、苗字、お前って爆豪と付き合ってたりすんの…?」
上鳴君はとても気まずそうにそう質問してきた
「は…!?な、そ、そんなわけない!」
「おい、アホ面ァ…!なにバカなこと言ってんだテメェ!殺すぞ!」
「だっ、だってお前らの匂い完全に一緒だしよ!一緒のシャンプーとか使ってんのかと…!」
この一言でその場にいた皆が固まった響香ちゃんとヤオモモは赤くなりながらこちらを見ている。
お願いだからそんな目で見ないでほしい。
「いや、なんかごめんな…?俺達そろそろ帰るし、あとは二人でゆっくりどうぞ…?」
「う、うん!電車もあるし先帰るね!名前バイバイ!」
「名前さん…!また明日…!」
「え、ちょっ、ちょっと皆!」
3人はそう言い残すと足早に教室を出ていってしまった。
「おい。」
「え、あ、何…?」
爆豪君は声を掛けたと思えばすぐ近くまで寄ってきて髪を掴んだ。
一緒の匂いがするからという理由で燃やされるのではないかと思い私はとても怯えていた。
しかし爆豪君がとった行動はあまりにも意外すぎた。
髪を掴んだかと思えば顔に近づけて匂いを嗅いでいる。
爆豪君が私の髪を嗅いでいる。
「ちょ、ちょ、ちょっと!?爆豪君!?」
「甘ぇ…」
「甘い…!?ってそうじゃなくて!嗅ぐの止めてくれないかな…!不愉快なら明日から変えてくるから…!」
そう言うと爆豪君は髪を離し、代わり私の手首を掴み、低い声で言った。
「いいか、絶対シャンプー変えんじゃねぇぞ!!お前は俺の所有物なんだからずっと俺の匂いさせときゃいいんだよ!!分かったか!!」
「えっ?あ、はい…?」
思わず返事してしまったが爆豪君は今確かに私のことを所有物と言ったような。
「爆豪君、所有物って…?」
「っ〜〜、!!るせぇな!お前のことが好きだっつってんだよ!そんくらい分かれや!!」
爆豪君は耳まで真っ赤である。多分それは私も一緒。
心臓がバクバク言っている、どうしよう、今どうしようもなく爆豪君が好きという気持ちで溢れている。
分かってんのか、おい。という爆豪君の声に思い切り頷けば、爆豪君は満足そうな顔をし、教室から出て帰ってしまった。
どうやら私は
彼の所有物とされてしまったようです。
持ち物
(カップル誕生ですわね…!)
(爆豪のあれは告白っていうか脅迫に近い気がすると思うのは俺だけ…?)
(いや、ウチもそう思う)