入店音が響く
今日も来てくれた
「いらっしゃいませ、美沙さん」
「こんにちは、安室さん」
ポアロの常連客 日野美沙さん
トリプルフェイスで忙しい俺の癒やし
「いつものでお願いします」
少し照れながらいつものとオーダーが入る
「かしこまりました」
2人がけの席に彼女は座る
彼女はここで本を読み過ごす
カフェオレを飲みながら
いつも来るのは開店すぐで40分程で帰る
今日は10分ほど時間が余ったらしい
ゆっくりカフェオレをのんでる
「美沙さんは、会社員ですか?」
「ええ、そうです
10時からでして、朝に余裕がありまして職場はここからバスで数十分
ちょうど出る時間がバス発車間近です」
ええ、知ってました
バス停に並んでる姿を見たことありますから
「そうなんですね!」
彼女はまめに出たい3分前にアラームをかけている
周りに迷惑がかからないよう
鞄の中に入れ小さい振動で彼女は気づく
また入店音がなった
「いらっしゃいませ〜
あっ先生、おはようございます」
「はよ…ん?美沙さん、今日は本読んでないんですね!」
彼女は照れ臭そうに
「もうよみ終わっちゃいました」
と微笑んだ
その微笑みに俺はいつもやられる
そして、静かなときにしか聞こえない小さな振動が鳴った
彼女は残りのカフェオレを飲み、本を鞄の中へしまった
「安室さん、お会計お願いします」
「かしこまりました…○円になります」
彼女に似合う可愛らしいお財布を鞄から出す
「ちょうどお預かりしますね
こちらはレシートとクポーンになります」
彼女は首をかしげてる
「昨日からクーポンをお配りしています」
「そうでしたか…また使わせて頂きます
今日も美味しかったです」
彼女は来たたびに俺を攻撃してくる
俺が彼女に惚れてることを先生はわかっている
そして、今日もポアロの仕事に励む