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ジョゼフはいわゆるポーカーフェイスな人だ。
それに自ら愛の言葉を囁かない。
私が好きだ・カッコイイ・綺麗、勇気を持って愛してると言っても、効かない。
フフフ…と笑われるだけで、私がただただ恥ずかしくなるだけ。
可愛いね、と言われてもう私は降参状態。

そんなジョゼフをどうにか赤面させたくて、人前でも試してみた。
以前、告白のお返事をした時に囲まれて慌てていたのを思い出したからだ。
今度こそ…今度こそうまくいけるのでは…!?
サバイバーの館に来て、私の居所をエマに聞いているジョゼフの姿を見つけた。
ジョゼフの背中越しにエマと視線が合い、シ-ッと指を口元に当てる。

「見てないけど、サクラならその辺りにいると思うの!」
「そうか…」
「ジョゼフ〜〜!」

背後から勢いよくギュッと抱きついてみる。

「ぉわ……」
「………」ドキドキ
「ふふ…サクラ、合わない事はするものじゃないよ。」
「………はぃ……」

やんわりと指摘され、また失敗に終わった。
エマには「ジョゼフさん、ちっとも照れてなかったの!」と、言われ私だけが恥ずかしいだけだった。


「エミリー先生、どうしたら良いと思う?」
「んー…そうねぇ、ジョゼフさんも言葉にすれば良いのに。」
「ジョゼフから、可愛いとしか言われたことなくて…」
「ふふ、そうね。」
「嬉しくないって訳じゃないけど…告白だって言葉じゃないし…」
「でも、ジョゼフさんに愛されているのは感じているんじゃないかしら。」
「…ん………」
「普段のジョゼフさんの行動に意識してみれば分かるわ。」

ニコニコとしながら、アドバイスをくれるエミリー先生。
普段のジョゼフの行動かぁ……

昼食時にはエミリー先生か、はたまたエマなのか。
私の悩みを応援するようにと言われたと、伝えてニコニコと笑う人がたくさんいた。
恥ずかしさで死んでしまいそうだ。
幸いにも内緒話だったのでジョゼフは、よく分からずとも照れている私を見て可愛いね、と言った。
その可愛いねって貴方の口癖ですか…?