2

ゲームから帰ってきたトレイシーと部屋で作業をしていたヘレナを呼び、中庭へ行く間トレイシーの愚痴話を聞いていた。
今日も元気に飛ばされたらしい。

「あぁ、おかえりなさい。もう準備は出来ていますよ〜。」
「ささっ、マイスイ-ト!席にどうぞ。」
「ありがとうなの。」ニコッ
「はい、ヘレナさんどうぞ。」
「あ、はい、ありがとうございます。」
「さぁサクラ、どうぞ。」
「え…えと…ありがと…ござぃ…ぅ……」
「フフ………」
「はい、トレイシーさんもどうぞ〜」
「わ〜!リッパーありがと〜!」

それぞれエスコートされて席に座る。
左端からリッパーさん、ジョゼフさん、エマ、私、ヘレナ、トレイシー。
注文はピアソンさんが受けてくれるらしい。
それにしても……どうして私の隣にジョゼフさんが…!

「サクラあんまり緊張しなくて大丈夫なの!ジョゼフさんは優しい人だから、すぐ打ち解けると思うの!」
「うんうん、私も着いてるから安心してっ!」
「う…うん……」
「クスクス……折角の茶会なのだから…そう、紅茶の香りには緊張を解す効能があるみたいだよ。」
「そう…なんですか…?」

目の前にあるティーカップを手に取り、深呼吸をしてみる。
暫くゆっくりと息をしていると、少し落ち着いた気がする。

「フフ…ちょっとは落ち着いたかな?」
「み、見てましたか…?」
「いけなかったかな?」

ず、ずっと見られていただなんて…!
恥ずかしさで顔が熱くなっていくのが分かる。

「ふふふ、顔が赤いよ。」
「かっからからないで、ください…」
「あんまりサクラをいじめないでーっ。」
「はいはい。」

リッパーさんが懐から出したトランプでカードゲームをする事になった。
在り来りにババ抜きをすることになる。
じゃんけんでリッパーさんから反時計回りの順になった。
トレイシーにカードを抜かれ、私はジョゼフさんのカードから取る番。
じっとどのカードを取るか見ていたけれど、ポーカーフェイスなのか微動だにしない。
これだ!と思って取ればジョーカーだった。
クスクスと笑われながら、どうにかトレイシーの手に渡らないかと思っていたが、最終決戦まで残ってしまった。
エマと睨めっこ、エマの指の行き先をじっと見る。
えいっとカードを取られ、ジョーカーだけが手元に残った。

「うわぁんっエマ酷い〜っ。」
「ジョーカーを引いたサクラが悪いの!」
「クスクス……可愛かったよ。」
「じょ…ジョゼフさん…っ!笑うなんて酷いです!」