花火
NAOTO'side
新曲が出来たからと7人揃ってデモテープを聞くことになって集まった。
もちろん俺は一足先にどんな曲か知っているから、メンバーの反応が怖い。
気に入ってもらえると良いな…、自分のことのように心配になる。
スタッフ「じゃあ、配ったのが歌詞で、曲かけます」
花子ちゃん改めankが作った曲、"花火"の仮歌が流れる。
ボーカル2人は歌詞をじっと見ながら口を動かしたりしていて、パフォーマー4人はメロディを足や指で刻みながら聴いている。
仮歌が終わって、6人が一斉に顔を上げた。
RY「いや…あの、この曲…めっちゃ良いっす」
OM「歌詞が凄いな、なんか、うまく言葉にできねえ…」
RY「でも俺、早くこの曲歌いたい」
OM「うん、こんなに良い歌を貰えるなんて…頑張るしかないっすわ」
良かった、ボーカル2人には好評みたい。ベタ褒めだ、花子ちゃんに後で伝えてあげよう。
パフォーマー人は……
KR「あかん、俺泣きそ」
TN「綺麗なメロディっすね、歌詞も良いし…」
EL「フリ考えるのも気合入ります、てかもうイメージできてきた」
NK「この曲失敗したくないね、こんなチャンスないよ」
EL「早速スタジオこもっても良いっすか?」
KR「行こう行こう、早よこの曲で踊りたい」
なんかもう動き出してる笑。良かった、みんなに好感触だ。
RY「にしても良い歌詞っすね、この曲作った…ankさん?初めて聞きました…後で調べてみよ」
OM「ね、他にも曲作ってたりするのかな、聴いて見てえ」
TN「ほんと、こんな曲作るんだからきっと美人ですよ」
KR「あえての可愛い系もありえるで」
RY「良いね良いね〜!」
NK「こんな深い歌詞だし大人の男って可能性もあるけどね」
「「「あっ……」」」
EL「直己さん辛辣っす笑」
やばいやばい、花子ちゃんが可愛いのバレてる。曲を聴いてわかるものなのか??慶応大卒ならわかるの?
てか直己にくらい花子ちゃんのこと話しておいたほうがいいかな…、作詞作曲のことはまだしも女の子と一緒に住んでることとか。
相談相手とかになって貰える、というか直己に隠し事とかしておきたくない。もちろん他のメンバーにもだけど、直己に隠し事をできる自信がない。
『直己、今度サシで飲みに行こう』
NK「えっ、はい。もちろん、珍しいっすね」
『新曲についてとかさ、語ろう』
NK「…はい、せっかくのチャンスですからね」
俺らにとっても花子ちゃんにとっても最高のチャンス。
俺頑張るから、頑張って花子ちゃんの曲を届けるから。
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