数カ月が過ぎた頃にはほとんどの子とお話ができるようになっていた、私自身 明王君とやっと愛をぶつける事が出来た それによって幸福感と自信そして勇気がでてきて なんだか本当に成長したなと感じれるようになった。まだまだ ぎこちなくて喋れない子たちも居るけどきっと 大丈夫だろう。



「秋ちゃん、今度女子会しようだって…」

「女子会?楽しそうじゃない!」

「そう…楽しそうなんだけど……な、にするの女子会って…」

「◎ちゃんったら」



くすくす笑う秋ちゃん、もうすっかり親友です。辛い事だらけだったけど 人と人との絆を初めて感じれて、よかったと 今は前向きに考えよう。そうしないとこれから長い人生もっと色々な事がある 前を向いて進むしかない、立ち止まることは負けてしまう事 いつかは私も頼られる側の人間になってみたい、って思っている。



「◎!帰るぞ」

「あ、明王君!帰ろう それじゃ秋ちゃんまた明日」

「えぇ、気を付けてね」



また明日、なんていい言葉。明日を楽しみにできる事ができるようになった これも一つの成長、だろうか。








「さみぃ」

「その頭じゃね…」

「おい 人をハゲみたいに言うなよ」

「へへへ」



笑うな、がつんとチョップを食らう。痛くて唸れば笑い声。



「もう!」

「わりぃ わりぃ」

「謝る気なさすぎる…」



明王君とはいつもこうやって笑い合い一緒の時間を過ごしている、まだ喧嘩はした事ないけど もっと付き合いが長くなればあるのかな、なんて。思ってたりします。



「◎、さみぃから早く家帰ろうぜ」

「うん…寒くて明王君の頭皮が凍るね」



がつん、二度目のチョップは本気だった。








◎は一日、一日 確実に成長していった。今は学校でも何を言われても無視、たまに反論したり。最近じゃ俺に向かって冗談を言うようになったり女子と一緒に弁当食うようになってしまったり下の名前で呼び合うようになったりして、なんだか寂しい気分になる まるで俺は父親だな。そう思って笑うと何笑ってるの!と怒る◎にキスをすれば赤くなる代わりににこっと笑うようにもなった。

全てがいい方向に向かっている



「明王君、本当にありがとう そして大好きです」

「おう…すげぇいきなりだな」

「言いたくなった」



パスタのソースを口に付けながら真面目な顔して言うもんだから面白い、こういうドジで可愛いところは何一つ変わっていない。だけど心の強さはぐんぐんと伸び続けてる、そんな姿を見るのは何だか誇らしい。



「私ね」

「おう」

「明王君が辛いとき 支えてあげようと思ってるから、頼ってね…」


「…おう、頼らせてもらうわ」



そう言えば満足したのか黙々と食べ始めた、照れているのか顔がほんのり赤い 可愛いやつ。頼って、頼られ そんな関係を恋人とできるなんて思っていなかった。

いつか こいつとなら

幸せに生きていけるかもしれない

母さんと父さんができなかった 幸せな家庭を、夢見て パスタを口に運んだ。








2013 0908~1226 END.

2018年の2月にあとがきを書き直しています、内容には手を加えずに 改行や誤字脱字などの修正をしました。20180215
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