身勝手アイラブユー

「もー!灰崎君!ちゃんと練習しなさい!」

「ウルセェ女だなブチ犯すぞ」

「監督ー この反抗期の坊やをどうにかしてくださいよー!」

「騒がしいな、灰崎にトレーニングをさせるのがお前の仕事だろう」



俺達が派遣された星章学園の、1年生 灰崎凌兵に手を焼く◎の姿に 黒い黒い感情が渦巻く。元々明るい性格の◎は誰とでも仲良く出来る奴で、帝国から雷門へと転校した時 「何かあったら聞いてね」 といつも俺を気にかけてくれていた。当然 恋に落ちた、気持ちを伝えるタイミングがなく1年経ってしまったが...同じ学校へ派遣されると聞かされた時 ピッタリと身体をくっつけて「鬼道君と同じ所なんて嬉しい!」と言ったあの◎はどこへ行ったんだ。

灰崎は鬱陶しそうにして見せてるが、誰が見たって ◎に懐いているのは一目瞭然。



「きゃっ!」

「色気ねーな」



スカートを乱暴に捲り上げた灰崎、真っ赤になった◎が灰崎の背中をバンバン!と叩き「もー!ちっちゃい子みたいな事しないのー!」と...無表情だが どこか楽しそうに練習に戻る灰崎...。

嫉妬でどうにかなりそうだ。

赤い顔で恨めしそうに灰崎を見る目すら羨ましくて、俺にはそんな目したことないくせに と...。我ながら子供クサイことを言っているのは百も承知だが ◎が俺だけを見てくれないのはどうしてもイヤだと 声に出してしまいそうだ。











今日も灰崎君は私の言うことを聞かない、私は2つも先輩なのに!「オイ ボディーソープ忘れたから持ってこい」なんて連絡が来た...。



「自分で取りに来なさいよね...!」



コツコツとローファーを鳴らして廊下を歩く、雷門と違ってココはつめたーい雰囲気が漂ってる。外にはまだ練習をしてる部員達の姿が見えて、雷門の皆と過ごした1年間を思い出した。



「あれ?鬼道君...」

「◎」

「もう練習切り上げたの?」

「ああ 灰崎を探してる」

「灰崎君ならシャワー浴びに行くみたいだよ、ボディーソープ忘れたから持って来いって連絡きたの!もー、凄く我儘だよね!?私は召使いじゃないってばー...って え!鬼道君?」



ギューッと掴まれた腕がジンジンと痛む、ゴーグルをつけてて表情が読み取れないけど 一年間も一緒にいたので 彼が怒ってることくらい分かる。



「お前は灰崎が好きか?」

「きゅ、急に何「答えてくれ」...いや 可愛い後輩くんって感じなだけで...」

「本当か?」

「ライク...ライクの方で好き...です、」



なんでこんなに怒ってるの?
グンッと鬼道くんの体重に負けて私は壁に押し付けられる、口を開かない鬼道君は 眉間に皺を寄せ私をじーっと見ていた。



「ねえ 何をそんなに怒ってるの?」

「......嫉妬してるんだ、見てわからないのか」

「嫉妬..?」


「俺の方がずっと前からお前を好きなのに、灰崎にとられたような気がして 耐えれないんだ...分かるか?この気持ちが」



しーんと静まり返る廊下に私と鬼道君は息を潜めるようにして見つめあった、外から聞こえるおしゃべりの声や部活に励む声...唾を飲み込む音でさえ この空間では大きな音だった。鬼道君が私の腕をパッと離し「すまない」と呟いた。



「きっ、鬼道君 本当なの?」

「嘘を吐く必要などないだろう」


「私...私も、私も好きなんだけど...」



吃ってしまった私の告白は鬼道君の耳にちゃんと届いたようだ、俯いていた顔をあげて私の体を引き寄せた。

鬼道君ってこんなことするんだ...。



「すまない、乱暴なやり方で」

「本当だよ...子供っぽいところあるんだね、」

「灰崎と二人きりにはさせれない、これは俺が持っていく」

「...ふふ」



胸がキュンと高鳴る程、鬼道君の言葉が可愛くて笑ってしまう...すると 私の唇に自分の唇を重ねて「俺は、嫉妬深いんだ ◎」なんて...言って私の手からボディーソープを取り シャワールームの方に向かっていった。



「ズルすぎるでしょ...鬼道君」










唇にまだ彼女の柔らかい感触が残ってる、勢い余って告白してしまった。


シャワールームに入れば カチカチと携帯を弄りながらベンチにどかりと座る灰崎の姿が、こちらに気が付いたのか首をかしげた。



「ほら、ボディーソープだ」

「アイツに頼んだんだけど」

「自分の彼女をこんな場所に1人で行かせるわけないだろう、これからは 俺が世話をしてやろう」


「は?」



何言ってんだコイツとでも言い出しそうな程、心底不機嫌な顔をする灰崎に ボディーソープを渡して キスで思考停止して立ち止まってるであろう◎の元へと戻る事にした。




20180509〔告白の日〕
⇒鬼道が嫉妬するお話

匿名様、初めましてriricoです。この度 リクエストありがとうございました!

鬼道君が嫉妬して告白するとしたら、嫉妬する相手は 豪炎寺さんか灰崎君だなーと考えて どうせならアレス世界のお話にしようと思い 灰崎君にしました。もし お求めのお話じゃなければ書き直ししますので、仰ってくださいね!

嫉妬深そうな鬼道君を書きたかったので素敵なシチュ希望ありがとうございました!

またお時間ある時感想聞かせて頂けると嬉しいです。そして、これからも企画沢山していきますので また気になるものがあればご参加ください!それでは 改めましてありがとうございました!


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