走った、走って 走って、幼馴染の家に。家に入ると一郎太のお母さんが出迎えてくれた。泣いている私を見て ぎょっとして一郎太の部屋に通してくれた。もう1年以上も入ってなかった部屋はすっかり男の子の部屋から男の部屋って感じになってる...だけど匂いは 懐かしくて安心したのか次は大粒の涙が流れた。ばたばたと階段を上る音がして、一郎太が帰ってきた。泣いている私を抱きしめた...小さい時にガキ大将にいじめられて泣いている私を今みたいにこうやってあやしてくれたっけ。わんわん泣いてる私をそっと抱きしめてくれて...。
「何があったんだ?」
「...浮気されちゃったんだ」
「浮気?」
「だから...あいつとは付き合わないほうがよかったんだ」一郎太の言うとおりだ、なんで私...一郎太の言うこと聞かなかったんだろう。
「泣くなもう 俺がついててやるから」
久しぶりの一郎太の腕の中はかなり、優しくて 温かくて でも男らしくなってた。いつの間にこんなに成長したんだろうか...。
少しだけ落ち着いた私はゆっくりと携帯を取り出した"ごめん、あの女が脅してきてさ断れなかったんだよ" "やり直そう 愛してるから"そんな羽根のように軽い彼の言葉が携帯に届いてた。もう嫌だよ 脅された?もっとマシな嘘吐けバカ男...。ぎゅっと、私は一郎太の手を握た。
「別れろよ そんな男」
「うん」
別れようって打った指が震える。
ああ なんだ 私結構好きだったんだ。
▽
家に帰って、腫れた目を冷やした。あー、もうまた涙出てきちゃう...なんでこんなに私って弱いの...?ベッドにぼふんと倒れ込んで 彼が言ってくれた嘘でも嬉しかった言葉達を思い出して、無理やりまた泣いた。
悔しい涙(誰でも良かったんだ)
20131222
⇒20180306 修正
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