「彼女...?」
ばったり道端で会ってしまった、明王君の隣には 見覚えのある女の子が立っててニコッと笑いかけてきた。明王君を見れば優しそうな顔をその子に向けて イヤらしさはない手つきで腰を抱いてた。なに...ソレ...私された事ない。
「〇、彼女」
「はじめまして...良かったじゃん不動君...それじゃ 急いでるからっ...!」
横を通りすぎた時明王君の右手が私の指に触れて、目が合った。さっきまでの明王君の表情とは打って変わって いつも通りの意地の悪い顔が。一瞬だけだったが 唇が また後でなって 動いたのを確認して、いつも私達が待ち合わせるラブホテルの近くに向かった。
ホテル街、ピンクやゴールドのネオンがチカチカと私の世界を照らしてる。こんなにも綺麗な場所 この世にあったんだ、って 初めて来た時思ったなぁなんて。
地獄
ここは、地獄なのに。ふらふらと 風俗の勧誘や酔っぱらいの私を立ちんぼと勘違いした男達を無視し続けてさまよった。探し物は見つからないのなんか分かり切ってるのに...。
「〇」
振り向くと、そこに 私の地獄が立ってた。
▽
もう嫌になるほど愛撫されて、私は 頭がとろとろにとけてた。いや...元々 明王君を好きになったあの日から私の頭はもうおかしかった。さっきの子の匂いだろうか、シャワーも浴びずに 私を抱いてる明王君が 本当に鬼だ。辛い悲しいなんて セカンド以下の性処理女は 言っちゃいけないんだろうけど 。
「あの子...いつ付き合ったの、」
「ん?先月」
「...そうなんだ」
あからさまに落ち込む私を鼻で笑って、明王君は私の下着に手をかけた。指をいつもみたいに乱暴に掻き回して 口の中に唾を垂らされる。
「オイ 勘違いすんな、お前は俺の彼女じゃねぇ...けどなァ お前は俺のモンだ」
嫉妬も、発情も全部俺が決める。意味分からないくらいに 偉そうで怖い鬼の名は、不動明王だ。いつも通り 貴方は私の子宮には会いにこなかったが、欲はすべて私に吐き捨ててくれた。いつも通りの 貴方でよかった。
20180308