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「えーんどーう!!」



そんな声の後綱海君が飛んできたと思えば次の瞬間サーフボードが私と目金君の真横スレスレに落ちてきた、よろけた私を抱き寄せるようにキャッチした土門君は私に向けてウィンクする。

私も木野さん達と一緒にいたらよかった、少しドキドキと心臓が跳ねる。



「土門 感謝するぞ」

「ひゅー 愛されてんねえ◎チャン」

「ありがとう土門君愛してるわよ」

「◎ちゃんのせいで俺鬼道に殺されるかもなんだけど」



ジリジリとした眼差しの鬼道君に押されていく土門君、だけど綱海君の「それより俺達のチームとサッカーやらねえか?」という言葉に真っ直ぐと前を向く。



「それに、俺ももっかいお前らとサッカーしてぇんだ」

「綱海 勿論さ!な、皆! 」


「その試合 許可できません」



水を差された皆は不満げな視線を瞳子監督に向けた。











瞳子監督にも案外優しいところがあるようだ、大海原中と雷門中の試合も終了。

楽しそうに笑う彼等の姿はどれだけ見ていても飽きない、なによりも仏頂面の鬼道君が少年の顔をして笑うのは惚れ惚れしてしまう。

BBQの香りは初めての匂いだった、ホタテピーマンエビ牛肉玉ねぎトウモロコシ全部混ぜるとこんな匂いなのね。なんて しょうもない事を考えていたら鬼道君は音村君の元へと歩いていった。



「ふふ、お兄ちゃん サッカーが大好きなんだなぁ」

「音村君と鬼道君ってなんか似てるもんね」

「鬼道君 新しいトレードマークとか言ってヘッドホンつけだしたらどうしようかしらね」

「...〇さん」

「冗談よ」



私の言葉に笑い出す彼女達は相変わらず可愛らしい花のようで、もう1本くらい食べてもいいかと 焼き立ての串に手を伸ばした。



「後は豪炎寺君が帰って来てくれたら」

「本当ですね...」

「見つかるわよ 絶対に」

「やっぱり、あなた達も豪炎寺君に会いたいの?」


3人はキョトンとした顔をして「もちろん」と唇を揃えた。














「豪炎寺君が 羨ましいわ」



沖縄の海は本当に綺麗、先程までの喧騒がウソのような静かな浜辺をみんなで散歩している中〇さんはそんなことを言った。



「どうして?」

「心から想ってくれる人が沢山いるのが、素敵だなと思って」



〇さんが急にそんなことを言い出すものだから笑い出してしまった、私につられて笑う音無さんと呆れた溜息を吐く夏未さん。



「ちょっと〇さん、あの監督のせいでまだ頭が痛いのかしら」

「違うわよ」

「不思議な事を言うのね 貴女、豪炎寺君は確かに特別だけれど 羨むなんておかしいわ」

「〇さんは私達にとっても皆にとっても大切な仲間だから、羨むことなんてないのよ」

「そうですよー!それにお兄ちゃんなんか◎さんにゾッコンですし!」



音無さんの言葉に照れる様子を見せるわけでもなく〇さんは「鬼道君は恋人じゃない」と驚いた顔を見せる。



「私達は仲間だし 友達じゃないの、違う?」

「そうそう 円堂君達に聞いても同じ事返ってくるわよ」



そっと腕に触れたら彼女は振り払うでもなくそのまま私と腕を絡めてくれた、そんな事してくれると思わずに 少し照れちゃったってことは私だけの秘密にしよう。



「今日はコテージみたいな所に泊まれるし、優雅に夕陽を見ながらお散歩して...なんだか私達お嬢様になったみたい」

「それ分かります!いいなぁ、先輩はいつもこんな感じですか?」

「私だってこんなの久しぶりよ 毎日こうなわけないでしょ失礼ね」



日傘をたたんで夏未さんはいつもみたいに可愛らしく怒る、それを見る〇さんの顔は初めて見るくらい柔らかくて優しい顔だった。





20190312

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