「せっかく親子になれたのに…お父さん、お父さん」



お父さんを乗せた車が見えなくなり、誰に言うわけでもなく私はそうつぶやいた、少年たちはそんな私を見て戸惑っている。


そして 鬼瓦さんの口からお父さんが死んだ、と報告を受けた。



「…これから私はどうすればいいですか」



と、鬼瓦と呼ばれていた人に尋ねる。だが 返事は響木と呼ばれていた男の人が答えた



「これが、影山からの手紙だ…ここにすべて書いてある」



二通ある内の一通を渡してくれた











影山 ◎


これをお前が読んでいるということは
私はもうこの世にいないということ

短い間だったが私は◎と過ごせて良かった。

結果的に悲しませてしまった

すまない


だが、これだけは知っておいてほしい


お前は一人ではない

これから幸せな未来が待っている


私ができなかったことをしてほしい


沢山恋をしたり

沢山友達を作り

幸せな未来を掴んでほしい


今までの事を恥じることなく

胸を張り堂々と生き抜くのだ

怒りは忘れるな強くなるためだ
だが 復讐は考えないでくれ
私のようにはなるな。

お前は強い人間、女性に成長するだろう。


困ったことがあれば
周りの人間に頼りなさい


我が娘 永遠に愛す


影山 零治



読み終えてまた涙が止まらなくなった。泣いている私の背中をそっとマントをつけた男の子は撫でてくれた。



「貴方は?」

「鬼道有人だ」

「そう…影山◎です…」

「その… なぜ、影山さんの娘に」

「できれば教えてくれないか」



鬼道君と鬼瓦さんが私をじっと見つめる。ごくん、と唾を飲み込んだ。


”胸を張って 生きろ”


私は今まであった私の人生の事を私のたった一人のお父さんの話をした。





黙って聞いていた少年たちの中には泣き出すものがいた、響木さんは私の頭をやさしく撫でてくれた。



「…そんなことが」



怒りに震えた声で鬼瓦さんは言った。



「なぜ泣いているの…」



涙を流す子たちに問いかける



「辛くて…」

「貴方たちがなぜ辛いの…?」

「同い年で…少し環境が違うだけで こんなにも辛い目にあって、苦しんでいただなんて…やりきれない思いで…辛いんだ」



男の子はそう言って私の為に沢山泣いてくれた。その姿に胸が焼けてなくなっちゃうくらい熱くなった






20131216

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