「っ!!!!!」
そこはホテルのベッドだった。夢、半年前の夢を見ていた。おぞましくて私は震えが止まらなかった…ベッドから起き上がって影山さんを捜したが、影山さんはいなかった。
怖い 一人にしないで…
ガチガチと歯が鳴る怖くてその場に座り込んだ
「…こわいよ、こわい」
ほら私ってまだ弱い
がちゃりと部屋のドアを開けると
◎が床に座り込んでいた。
「どうした」
私を見上げてひっと小さい悲鳴を上げる
「どうしたのだ」
「っ…あ、かげやまさ…影山さん…」
大粒の涙を流して私の名を呼ぶ◎、その姿が痛々しくて私は抱きしめていた。
「大丈夫だ 私はここにいる」
「怖い、こわ、いよ…」
「もうお前を傷つける人間はいない」
大きな声で泣き叫ぶ◎を私はただ抱きしめる事しかできなかった。
少し落ち着いたのか呼吸が整ってきた。震える声で私に身の上話を聞かせてくれた。私もたくさんの人間を傷付けてきた身だからこんな事を言える立場ではないが 怒りで身が震え、殺してしまおうか…と、誰かの為にこんな感情を抱いたのは父親…影山東吾と◎だけだった。
「よく言ってくれた」
「…私は弱くて、汚れてる」
◎はそう言って、疲れてしまったのか寝てしまった。ベッドに寝かせてしばらく見つめた後 私は考えていた。
この子の為にできることは何だろうか、と
「本当にどうしたものかな」
この子の為に何かをする。今までしてきたことの罪滅ぼしのつもりか、と私の中で誰かが言った。
20131216
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