略奪 with Jaejin 



第4話


 〜ジェジンside〜

地元の友達とカラオケ帰りにあの人を見かけた

すると一緒にいた友達も気づいて

「あれー、もしかしてヘナの姉ちゃん?」

『あぁ、そうだな。』

なんだかドキドキしてしまっている

そしてlishaさんと一緒にいる人に目が行く

あの人は彼氏か?いや、どう見てもlishaさんには年上すぎるし、似合ってない!

でもなんであんなに親しげなんだ・・・って俺何イラついてるんだ

なぜか期待・・・してた

連れの友達が変なことを話し始めた

「そういえば、ヘナの母ちゃんって後妻なんだよな?ヘナと姉ちゃんは血が繋がってないんだろ?」

俺『えっ?そうなの?』

「おまえ知らなかったのかよ!ヘナの姉ちゃんって高校生になってすぐに家を出た理由おまえ知ってるか?」

俺『知らねー。おまえ知ってんの?』

「あの家、姉ちゃんと義母の仲が超悪いらしく、義母が財産を独り占めするために、姉ちゃんを道路に突き飛ばして事故死に見せかけようとしたとか、飯に薬を混ぜて病死させようとしたとか、噂はいろいろあるらしいんだけど、
それで姉ちゃんが命の危険を感じて家を出たんだとか。
小さいころは飯も与えてもらえなくて餓死しそうになって病院に運ばれたんだって!
明らかに金目当てだって。
その影響から、姉ちゃんもすごく荒れて、
援交しまくって、学校じゃぁ、気に入らないやつは先輩とかも関係なく片っ端から袋叩きにして、それでも問題にならないのは父親が大金渡して解決させてるって。
まるで嬢王様。
ヘナは似なくてよかったな!、、おい、聞いてんのか?」

『、、あっ、うん。そうだな』

ヘナはあまり家事情は話さない

でもそんなに問題を抱えてるようにも見えなかったし

それにこいつの話がどこまで真実か

いつ連れと別れたっけ?

どうこからどういうルートでここまで来たっけ?

気付けはlishaさんのマンション前に立っていた

なんでここに俺は

何を話すんだ・・・

何を聞きたいんだ・・・

聞いたとして俺に何ができるんだ・・・

ガキの俺に・・・何もできやしないのに

しばらくその場でしゃがみこんだ


かわいそうな人・・・

孤独・・・

俺は意を決して部屋番号を押した

が、やっぱり応答がない

何回か試したけど、やっぱり応答なし

俺の気合が、消えてしまった

携帯番号は知らない

もちろん合鍵だって持ってない

帰りを待つしかない


「ジェジン〜?!」

声のする方へ顔を向ける







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