８，危険な香り  ホンギ君との甘いキスにより 昨夜の記憶が戻り、我に返った私はホンギ君から離れた 何を言おうか、何と言うべきか 『帰るね。』 咄嗟に出た言葉はこれだった 「えっ？」 ホンギ君の不思議そうな問いを無視して すぐタクシーに乗り込んだ 激しい鼓動が治まらない 何度も深呼吸をして落ち着こうとする キスくらいどうってことない なのに何でこんなにドキドキしてるわけ？ お酒入ってるからか！ けっこう飲んだもんね！ シラフじゃないからしょうがない！ そうよ、お酒のせい！ 酔っぱらったら、こういうこともある 最近はあまりなかったってだけで。 落ち着いてきたら、 なんだか違う感情が出てきた こんなふうにドキドキしたの いつぶりだろう まだこんな感情あったんだ 旦那とはうまくいってないわけじゃないけど スキンシップはもうない だから女として まだ終わってなかったことを 嬉しく感じた でも、もう二度と会えないな。 友達にはなれないから ホンギ君の魅力にこの時にはもう 気づいてたのかもしれない 危険な香りを感じてたのかもしれない 明日になれば忘れる きっと いつもそうだから 覚えていたとしても 夢だったのか現実なのかさえもわからなくなる だから結局忘れる 8/8 前へ ｜ - 目次へ｜Homeへ｜感想を書く｜占いﾂｸｰﾙ   しおりを挟む しおり一覧へ |