ピリオド

〜輝く火花の下で私たちは〜

with 登坂 広臣


1日目


誰でもよかったわけじゃない

この子ならきっと、

私がいなくなった後、


彼を幸せにできるから


目が覚めると、
見たことのない天井

初めて見るかわいらしい部屋

初めて見る環境に
私は自分が決断したことを知る

あの子の部屋

カーテンの隙間から入り込む光が
さらに私に覚悟を知らせる

かわいらしい部屋の中で
私はあるものに目が行った

大切に飾られている写真

大人数の中に彼を見つけた

あの子は、彼の後輩で
私は何度か会ったことがあった

挨拶程度しかしたことはなかったけど
すぐに感じた

”この子は彼が好き”だと

その子の身体を借りて
私は7日間だけ生きる

ここから始まる

今から始まる

7日間だけ、、、

何をどうするつもりなのか、
計画なんかない

とにかく彼のところへ行かなくちゃ

階段を下りていくと、いい香りが漂ってきた

「おはよう」と

お母さんらしき人から声を掛けられた

戸惑いながら私も返した

お母さんが用意してくれた朝ご飯

テーブルの向かい側には、
お父さんは新聞を片手にご飯を食べている

お母さんに「早く食べないと会社遅刻するわよ!」と時間に気づき慌ててバタバタする

この子はこんなふうに毎日を始めてるんだと知り

なんだかほっとした

ほっとしたと同時に寂しさが込みあげた

どうしてるだろう。

私の家族は。



私が再びあなたの前に現れることができるなんて

でもあなたは知らない

どうすればいいのか分からないまま

ただ彼の後をついて行った

コンビニに入ったり

そのたびに私は気づかれないように隠れる

慌てふためく私の背後から
肩に触れた

ビクッとして振り返ると

「あき?!何してんの?こんなとこで?!」

あきというのは私のことで、
この身体の持ち主

友達なんだろうその子の声の大きさにまたビクッとした

その子の声に彼はこっちを見た

『あれ?おまえら』

私の心臓は一気に早くなった

「あっ、先輩!何してるんですか?」
友達が彼に気づいた

『おまえらこそ?』
彼も返した

「私たちは、たまたま?先輩明後日空いてます?あきと飲みに行くんですけど、一緒にどうですか?」

、、、えっ?!

『明後日?あぁ、行くか』

「じゃあ連絡しますね、あきが!」

、、、えっ?!

良いのか悪いのか、

考えてるうちに彼は去っていた

声の大きい友達が私にグイグイしてくる

「やったじゃん!」

友達はこの子が彼を好きなことを知っているんだ

でも今の感じだと、
この子は好きな気持ちを彼には表していない


なんとなく道筋が見えた気がした


私に残された時間はあと6日




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