ピリオド

〜輝く火花の下で私たちは〜

with 登坂 広臣


2日目


こんなにも溢れるあなたへの気持ち

隠さないとと思っていたけど、

いいのかな

私を見つめるあなたは、いつも優しさが溢れていた

でも今は、違う

ここにいるのは、私じゃないから。

私が私でないことに、

あんなにも苦しむことになるなんて

思わなかった


私に与えられた三つの選択

私が選んだのは3つ目で、

そこには条件が追記されていた

”自分であることを誰にも知られてはならない。

知られた場合、その時点で終了となり、その後生まれ変わることはできない”


ある家の前で立ち止まった

私の家

私の家族が暮らすその家は、

初めて感じた切なさ

私がいた頃は、

窓から漏れる明かりは温かみがあった

ウザいととも思った温かみが、

家中に包まれていた愛が、

今は何も。

とても、同じとは思えなかった

私が変えた?

私が奪った


私が存在してるのは魂だけで、身体は私じゃない

私はここにいると、伝えることもできない

家族に何も返せなかった

ここに私はいるのに、今の私に何もできることがない


気づかれないことがこんなにもつらく

胸の奥がムズムズする



やっと会えたのに

こんなに近くにいるのに

触れることができない

私は私であって、私じゃない

見た目が違うだけなのに

でもそれがとても重要で

何ができるだろう



悩みが増えただけだった


私に残された時間はあと5日





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