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※沖♀、社会人×高校生パロ注意
美人局。
という漢字が読めなかったから辞書で調べた。
そこから派生して派生して、実際にやってみたらどうなんだという話になった。
やんちゃ盛りの高校生。
下手すれば警察にお世話になるが、興味の方が勝る。
それに、警察に顔見知りがいるから免除はしてくれるんだろうと安易に考えていた。
「が、この醜態ですかィ。」
その辺の気弱そうなリーマンを捕まえりゃ良いやと、数人で計画して夜の街へ繰り出したら、ターゲットはすぐに見つかった。
JKの格好で近付いて、腕を組んで歩けば、簡単に落ちたのだ。
これは面白いと調子にのっていた。
まさにその時。
その“顔見知りの警察”と鉢合わせてしまったのだ。
「なんか言ったかガキ。」
「いーえ。
補導するならもっと優しく扱ってくだせェ。」
「馬鹿か。
現行犯逮捕の間違いだろ。」
がっちりと手首を掴まれては、逃げることはできない。
それもこれも、あのリーマンのせいだ。
全部俺に責任を負わせるどころか、話が飛躍して逆セクハラをされたと訴えたのだ。
油断した。
「ったく、昔から男をおちょくってるからそういう目に合うんだ。」
「へーへー。」
「周りも周りだろ。
もっと真面目な奴とつるめ。」
土方に捕まった瞬間、美人局作戦の要である友人らがどうしたのかと出てきたが、土方の一喝により現地解散。
そして沖田は、土方とは御近所さんということで連行されている。
何でこう、ばったり土方と会ってしまうのか。
いつもいつもサプライズやいたずらを仕掛けても寸前にバレてモヤモヤする。
お望み通りにならない人。
「じゃあ土方さんに仕掛ければ良いんですか。」
「は?」
「JKと一緒に散歩しましょ。」
「あんまりナメた真似してると本気で取り締まるぞ。」
「だって暇なんですもん。」
学校行ったら勉強して友達と喋って帰る。
そんな毎日の繰り返しで、刺激が足りない。
周りの馬鹿な男子からは援交とか誘われたりしたが、そんな下品な趣味はない。
ってか俺が受け身なのは嫌なだけ。
(時間が有り余って…)
なーんもすることがない。
「なるほどな…。
今の生活に欲求不満なのか。」
「そういう理由なら、お相手してくれます?」
「考えによってはな。」
喋りながら歩いていると、もう沖田の家の前にいた。
土方の家も近所にあるのだが、土方本人は一人立ちして別のところに住んでいる。
これで土方さんとの時間は終わり。
また退屈になってしまう。
そう思うと、何とも言えない虚無感に襲われる。
「総悟。」
「はい?」
「暇なら俺の家で家事でもやるか。」
「………………はい?」
耳を疑った。
家事って…え、何のこと?
「世の中には家事代行サービスってのがあるらしくてな。
不規則な生活の俺には助かる話なんだよ。」
「へぇー。」
「だが業者に頼めばそれなりの値段になっちまうからな。」
「…つまり俺をパシリにするってことですよね。」
「パシリじゃねぇよ。
ちゃんと仕事ができたら褒美をやる。」
そんなに暇なら働け、という土方の提案に少しだけ考える。
確かに暇は暇だ。
バイトは学校の規則に引っ掛かるからできないし、部活動は面倒だからとやっていない。
(ここでちょっと稼げれば…)
欲しいものは買えるし、何より相手が相手なだけに気軽である。
家事は見よう見まねで行えば良いのだ。
「じゃあちょっと着替えてくるんで、今から土方さんの家に行きましょ。」
「交渉成立か。」
「俺の暇潰しに付き合ってくだせェ。」
にんまりと笑う沖田に、土方も納得して笑う。
なら早速、今から自分へのご褒美の内容を考えなければ。
そう思いながら、ルンルン気分で家へと入っていった。
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