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※銀時♀、裏注意








高杉の婚約話を聞かされた時は頭が真っ白になった。
そして「そんなわけがない」という不信感と、「何で」という疑念が頭を支配した。

ヅラがわざわざ話を伝えにきたのは俺を思ってのことだったらしい。
式は挙げてないし、まだ籍も入れてない。
今ならまだ間に合う。
そう言いたかったのだろう。
だが、その言葉を聞くよりも先に体が動いた。
高杉を求めて。

しかし外へ出た瞬間に足は止まってしまった。
何故かはわからない。
だけど今更アイツに縋りついても惨めになるだけ。
そう決めつけた俺は、何ら変わらない街の中でただ立ち尽くしていた。




それが半年ぐらい前の話。
あれから俺は至って普通の生活を続けていた。
高杉も全て終わり、今や亭主関白気取りの旦那様としてふんぞり返ってるらしい。

自棄酒や他の男に走るかと思っていたとヅラに言われた時は「そんな事をするほど若くない」と呆れた。




そう。
俺はもう若くはない。
高杉とは単に楽しいから一緒にいただけ。
告白もしてなければ体の関係もない。

ただ一度だけ、戦の前に唇を重ねたことがある。
それはロマンチックな空気とかに絆されて自然とやった事。
俺たちを繋ぐ腐れ縁とやらはそれだけだったのだ。

なのに、











(やっちまった…)

銀時は溜息を吐く。
それに気付いた男は、馬鹿にしたように笑って唇を重ねてきた。




「…んだよ。」

「いや、お前が寂しそうな面してたからな。」

「別に寂しくねーし。」

「そうさなァ…。
テメェはさっきまで泣きながらアンアン鳴いて嬉しそうに、」

「あ"ぁ"ーーーーッッ!!!!
ウルサイウルサイ黙れこの変態さっさと泡流せよバカヤロー!!!!」

浴室に響く銀時の叫び声。
それが脳天に響いたのか、高杉は眉を寄せながら唇を塞いだ。
それに銀時はムッスリとする。




(ばぁか……)

たっぷりと愛情を含んで口を塞いでくるもんだから、銀時は何も言えなくなる。
舌を絡ませれば浴室にキスの水音が響く。
次第に腰が震え、お互いに情欲が湧き出た頃、唇は離れた。




「っ……また、すんのかよ。」

「あぁ…テメェのせいでこんなんだからな。」

「ちょ、触らせんな馬鹿っ」

「お前だってその気なんだろ。
乳首勃たせやがって。」

「ン……っ」

「これも、湯じゃあるめェ。」

「ぁ…あぁ……っ」

先程までのしつこい愛撫で解けた孔は、高杉の指を簡単に咥えていく。
そして自分の掌から伝わる雄々しい性器の硬さと熱。
それに興奮し愛液を漏らす陰部を、高杉はまたゆっくりと攻めてきた。




「ぁ……待って…っ立てな……、」

「そうかい。
なら早く入れねぇとな。」

ニヤリと笑った高杉は早々に銀時の孔に入れる。
何回も突いて何回もイかせた中は、拒まずに高杉の性器を受け入れた。

すると銀時の体から力が抜け、もたれ掛かってしまう。
これから本番だというのに入れただけで腰を抜かすとは、




「確かに、さっきまで処女だったもんなァ…。」

「ン……っ」

「なら、風呂ん中でゆっくりやってやるよ。」

そう言って銀時を抱えながら風呂に入る。
銀時が跨がっても充分に広い浴槽の中で、高杉はゆっくりと腰を打ち付けた。




「ぁ……あっ………ン。」

「っ…あまり、締め付けんな。」

「だって……んン…奥まで……っ」

「まだたっぷり時間はあるからな。
お前にゃ俺が満足するまで付き合ってもらうぜ。」

そう告げると銀時は高杉に抱きつく。
求められている、それだけで胸を満たされる幸福感があった。




(未練がましいな…)

いや違う。
俺と高杉に浮いた話は無かったから、未練じゃない。
ならこれは、ただの援交。

そう考えると胸の奥がツキリと痛む。
それを察したのか、高杉は無理やり目を合わせるようにして唇を重ねてきた。
同時に腰も動かす。
ゆっくりと行われる律動に、考え事が吹き飛んだ銀時は、ひたすら快楽に酔いしれていった。







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