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(くそ…っ)

本当は恋仲になりたかった。
高杉に抱かれてから、そう思うことが多くなっていた。
だけどそれは昔の話。
お互いを求め合いながらも素直になる暇はなく、そのまま激動の時代が流れ、今では斬り合う仲となってしまった。

だがここにきて、
手放したはずの夢が疼く。





「あぁッぁっあっあんッ」

熱い。
熱い。
熱い。
甘い、

ハァハァと息が上がる。
体の熱がどんどん上昇し、律動による快楽を全身で感じていた。




「やっぱり、お前の良がる顔は飽きねぇな。」

「ゃ、あぁっ
あっあっあっ!」

「は……また垂れてきてやがる。」

高杉は銀時の性器を手で扱く。
すると先走りはどんどん溢れ、高杉の手や銀時の白い肌を濡らしていった。




「あッ…も、ぉっ」

イきそう。
そう告げると、高杉は銀時の肩口に顔を埋めて腰を激しく揺らし始めた。

比べ物にならないくらい強く、貪るような律動。
激しさのあまり、銀時の陰部に高杉の玉袋がパンパンと当たる。
その痛みですら快感となり、銀時は高杉の首に腕をまわしてギュッとしがみついた。




「あぁあッ
あっあッ…ぁあんッ」

「っ…いい声だ。」

「高杉っ…たかすぎぃっ」

「銀時…ッ」

「ひあぁッ、あんッ
ぁ…っいくッ…い、ぁっ
あっあっ…ッあぁあああー!」

体がブルッと震える。
その瞬間、銀時の亀頭から勢いよく精液が飛び散った。
次いで高杉も絶頂を迎えたが、寸前で引き抜き銀時の顔目掛けて射精した。




「ぁ…あぁ……。」

体の痺れが治まらない。
身動きが上手くとれない銀時に、高杉は遠慮なく顔に精液をかけた。
まぶたや鼻の頭、そして口元などに遠慮なく擦り付ける。

すると銀時が高杉の性器を口に含んだ。
いつもなら後処理などしない銀時だが、今回は甘い空気に便乗し、恋人のように丹念に性器を舐め続ける。




「ん……んン…。」

「やけに…積極的だな。」

「…わりーかよ。」

「いや、最高だ。」

「っ………。」

「だが生憎、口直しの甘味は用意してないんでな。
これで我慢しろ。」

高杉は性器を抜き、寂しくなった口に唇を重ねた。
深く絡ませるほど顔や口内に残った精液の味がしたが、今はそれも甘く感じてしまう。




「ん…ん……ふぁ。」

ダメだ…もっと欲しくなる。




「ぁ………たか、すぎ…。」

「ん。」

「………………。」

「何だ。
もっとふやけてぇのか。」

「っ!!」

銀時がしどろもどろしていると、高杉が先に言ってしまった。
そんなに俺はわかりやすいのか。
恥ずかしいと思いながらも、唇を合わせたまま会話をしていたため、逃げようにも逃げられない。

銀時は頬を赤く火照らせ、目を細めながらも高杉を見つめた。
すると意図を読みとったのか、高杉は淡々と言葉を続ける。




「お前の望むもんは体じゃねぇんだろ。」

「そ、れは…。」

「言い方によっちゃ、聞いてやらなくもねぇが。」

どうする。
その言葉にハッとした銀時は、大きく目を見開く。
すると高杉もジッと銀時を見つめ、全てを銀時に委ねた。




(これは、)

期待しても良いのか。
俺が望むような解釈しても良いのか。
今更、許してくれるのだろうか。

銀時は様々な思いが頭を過ぎり、次第に涙がたまっていく。
それを必死に抑えようとすればするほど感情や欲望がこみ上げてきて、剥き出しになってしまう。
どうしたらいいかわからない、
そう思っていた矢先、高杉に優しく抱き締められた。




「俺に泣き落としはきかねぇよ。」

「ッしん…すけぇ。」

「これだけ待ってやったんだ。
早く堕ちてこい銀時。」

歓喜、羞恥、不安、
様々な感情がこみ上げてきた銀時は、高杉の体にそっと手を添えて体温を求める。
そして涙とともに溢れてくる言葉を、途切れながらも高杉に伝え続けた。











(どんな残響にでも)
(紛れないこの思い)






14,07/25
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