佐藤 美和子




佐藤 美和子と出会ったのは、雨の日……講義が終わり、アパートに帰ろうとした時に、彼女は、雨を睨んでいた……


「あんもぅ!雨が降るなんてッ」
『傘、貸しましょうか?』



佐藤side



「あんもぅ!雨が降るなんてッ」
『傘、貸しましょうか?』


甘やかな声に振り向くと、一つ上の先輩で、警察大学のマドンナの阿部先輩が、私を伺い見ていて、頬が赤らむ……


お人形さんよりも綺麗な姿に不覚にもときめいた……


「阿部先輩ですよねッ」
『えぇ、あなたは……』
「さ、佐藤 美和子ですッ」


興奮気味にそう言うと、温和に微笑み、大学内のカフェに誘われて、着いて行くと飲み物を買ってくれた。


阿部先輩と打ち解けるのは、早かった……いつの間にか、話を聞いてもらったりして、最悪な雨の日でも穏やかになった。


「私、死神なんです」
『死神?』
「大切なものを喪うから」
『私も……死神かも知れませんね』
「え?」
『私は、両親を喪いましたから』


そう呟く、先輩が消えそうで、思わず手を握りしめていた。


「そ、そんな顔しないでくださいッ」
『……ありがとう。きなこって呼んでくれないかしら?』
「良いんですか?」


頷いて、頭を撫でてくれた先輩が、迷子の子猫みたいで、思いっきり頷いて、私の事も名前で呼んで欲しいと言うと、頷いてくれた。


きなこ先輩……大好きです



雨の日の出逢い



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