おまえのバスケ

オフィシャル「誠凛メンバーチェンジです」

日「…雪乃」

火「…わりぃ」



雪乃の出場をさせてしまうことになってしまい、申し訳なさそうに誠凛メンバーは雪乃を見つめる。
火神も目をそらし、悔しそうにしていた。



火「オレ一人じゃ想像以上にしんどい…わ」

『すいませんイミが分からないんですけど。なんで謝るんですか?」

火「あ!?」

『最初から一緒に戦うつもりだったんじゃないんですか。そんな簡単に勝てたら苦労はないです』

火「っせーな、わってるよ!行くぞ!」



雪乃の言葉に誠凛の表情が生き返った。



青「オウ…来いよ!」

桃「(……ユキちゃん)」

黄「雪乃っち…!」

リ「(…お願い…!!)」



桃井や黄瀬、緑間も雪乃に視線が注がれる。



誠凛ボールでエンドラインから伊月が雪乃にパスを出す。
雪乃はボールを体を回転させながら、一気にゴール下までパスを出した。



今「あれは…(秀徳戦で見せた超長距離パス…!!)」

青「ハッ」



ボールは火神の手に渡り、火神の前には誰もいない。



観「なんだあのパス…!!」

観「……けど、青峰も!!速い!!!」



火神の後ろから青峰が今にも追いつこうとしていた。



火「知ってるよ、追いついてくるんだろ?ムカつくけど…」



青峰は火神のシュートをブロックしようと跳ぶが、火神は自分ではシュートに行かず後ろの3Pラインの外にいる日向にパスを出した。



青「おっっ!?」

日「どうした火神ー?ずいぶんとナイスパスじゃねーか!」

降・福「決めてくださーい、主将(キャプテン)−!!」



日向は3Pシュートを放つ。
その時に降旗と福田の声が聞こえなぜか不服そうだったが、3Pシュートは決まった。





桐皇 誠凛
59−42





降「〜っきっ、たぁー!!!」

河「後半ついに初・得・点!!」



やっとの後半初得点に誠凛一年メンバーは喜びに沸く。



日「つか祈ってんじゃねーぞ一年!オレが撃つ時は称える準備だけしとけや…!」

一「(クラッチタイム入ってた!!)」



日向は先ほど不服そうにしていたのは、自分のシュートを信じていなかった一年生たちに怒っていたからだった。



桜「(すごいやこの人…今…撃った瞬間入るのが分かった…)」



桜井は日向のシュートを見て感心していた。





諏「ちっ…!」



エンドラインから諏佐が苛立ちながら今吉にパスを出した。
しかしボールは今吉にわたることなく、その前にいた雪乃の手に収まる。
雪乃に気づいていなかった今吉と諏佐は目を見開いた。



今「(アカン!アホかワシは…!)」

諏「(ウスすぎだろ!?桃井から聞いてたのに…ちょっとカッとなるとすぐいること忘れちまう…!)」



雪乃は後ろから走りこんできた水戸部にパスを出し、水戸部はシュートを決める





桐皇 誠凛
59−43





降「うおお連続ゴール!!やっぱ雪乃いると違うぜ!!」

伊「ナイス!」



雪乃と伊月はハイタッチを交わす。
そんな雪乃を静かに青峰は見つめていた。



青「(やっぱ全然違−な。ユキが入るとよ)相変わらずだなユキ…中学の時とホント変わってねーわ、全然…」



青峰は雪乃に歩み寄る。



青「…マジガッカリだわ」

『……!』



青峰の言葉に雪乃の眉根が寄る。



青「まだそれで勝つつもりかよ?オレに」

『……そのつもりです。これが私のバスケです』



相変わらず強い意志で青峰を見つめ返す雪乃。











誠凛ボール。
ボールを持つ伊月は雪乃に気づく。
そして雪乃にパスを出した。



伊「(これで一気に流れをとるぞ!行け!加速する(イグナイト)パス!!)」



雪乃はイグナイトパスを出すため、腕を引く。



青「悪ーな、ユキのパスは全部知ってる。ミスディレクションのタネもな。何よりオマエのパスを一番とってきたのは誰だと思ってんだよ?」



雪乃はイグナイトパスを出した。



青「オマエのパスは、通さねえよ」



しかし雪乃の前には青峰が現れ、そのパスをいとも簡単に捕ってしまった。





『おまえのバスケ』