それが人事を尽くすということだ

伊「(3P一つ決めても2点差…キビシイ…!!)」

日「伊月くれっ!!」



すかさず日向がパスをもらい、3Pシュートを決める。



0:20
誠凛 秀徳
79 81



観「うぉお、誠凛も3Pで返した!!」

観「スゲェエ」

大「宮地」



大坪が宮地に何かを指示した。



リ「時間がない!!当たって!!」



残り18秒。
雪乃が木村から宮地のお明日をカットした。



高「くっ…」



付きがボールを持つが、カウンターを恐れた高尾がカットし、ボールはコート外に出る。



審「黒ボール!!」

観「おおお」

黄「残り15秒!!」

笠「誠凛逆転の最初で最後のチャンスだ…!!」



しかし、日向のディフェンスには大坪がついていた。



日「!!?」



リ「大坪君が日向君のマーク!?(3P最優先で止めにきた!!)」

笠「それでも誠凛は3Pしかねぇ。日向が決めなきゃ負けだ!」

大「お前のことは認めている。だからこそ全力で止める!!」

日「これ以上借りはいんねーんすよ(さっきもやたら思いの込もったブロックされたしな。けど、こっちもぶつけたい思いはたまってんだよ)」



タイマーが動き始める。



去年トリプルスコアで負けて、現実の壁みたいなの思い知らされて





0:13





やめようと思った…

それでもやっぱバスケが好きで






0:10






もがいてもがいて

ここまで這い上がってきたんだ



火神が動き、大坪にスクリーンをかけ、日向は走り出した。



大「(スクリーン!だがかかりが甘い!追いつける…!!)」



日向はゴールとは反対方向に走っていく。





0:08





大「なに!?(3Pラインからはるかに…あの距離から打つのか!!?)」



雪乃のパスは日向に通った。



伊「決めろ日向ァ!!」



日向の3Pシュートはキレイにゴールに吸い込まれていった。





0:05
誠凛 秀徳
82 81





観「……逆転!?」

観「うわぁあ、信じらんねぇ!!残り数秒で誠凛が勝ったぁ!!」



観客も誠凛の誰もが、誠凛の勝利を信じていた。





しかし、秀徳は誰もが諦めていなかった。

高尾は早めにスローインを出す。



高「勝ってねーよ、まだ!」



パスの先は緑間がいた。



火「緑間!!?」


緑「なぜオレが遠くから決めることにこだわるか教えてやろう。3点だからというだけなはずがないのだよ」



バスケットにおいて僅差の接戦の時、残り数秒の逆転劇は珍しくはない…!!

場合によっては苦しまぎれのシュートでそれが起きるときもある



そんなマグレをオレは許さない





緑「だから必ず※ブザービーターでとどめを刺す。それが人事をつくすということだ」



※試合終了と同時に放たれゴールに入るシュート。



リ「まずい!!(雪乃ちゃんを含め、全員が虚をつかれた…!!火神君ももう跳べない…!!)」



雪乃は慌てて緑間の元へ行こうとするが、すでに緑間はシュート体制に入った。





0:03





ラストワンプレー。

決着がつく。





『それが人事を尽くすということだ』完