今は片想い


突然天から降ってきた

そんな気がした





「……あたし会長のこと好きなんだ」





誰もいない教室で確かめるように呟いた

返事はない

心の中で自分が、そうだよと答えた





「……」





シャーペンを握り直して

日誌に向き合って

今日あったことを思い出す

えーと今日は

どんな背中を見て

どんな言葉を聞いて

どんな眼差しに見惚れたのか





「っておいィ!!!」

「大丈夫か世田谷ビョーキか。」

「わあああああああ!!!!」

「急に大きな声を出すんじゃない。」

「急に出て来ないでよバカーーー!!!」





考えてることの張本人が出てきたらこっちはメチャクチャビビるだろうがボケーーー!!!





「別に俺は妖怪でも化け物でもないぞ?」

「……そりゃ知ってるけど」

「で?今日は調子はどうだ?」

「……」

「……まっしろ。」





楽しそうにぺらっと日誌を捲り

当たり前のようにあたしの前の席に腰かけて

鞄の中から文庫本を取りだし





「世田谷?」

「……ん」

「書かないと永遠に帰れないぞ。」





好きって言ったら楽になるかな

でもいつか見た、他の子の告白思い出したら

ごめんって言われた後立ち直れそうにないなって

なら今のままの方が幸せなのかなって

好き、って思い続けるなら





「……本気で帰れないぞ。それとも帰りたくないとか。」

「……帰るよ、がんばる」

「……それでこそ俺の一番弟子だ。」

「いつの間に弟子に……?」

「すまん、舎弟だった。」

「パシリじゃん!!わかって言ってんじゃん!!」

「おい世田谷ジュース買ってこいよ、とか?」

「それくらいならいいけどアンタ突然おい世田谷明日までにプリント作って来いよとか言い出すからね……!!」

「やっぱり舎弟だな。」

「ああ〜〜〜もーーー、腹立つぅ……」





君のこと好き居続けたいから

このままでいい、って気がしてる

今は。

今は、だけど。



今は片想い
何度も夢の中で繰り返すラブ・ソング
180422


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