◇1
どうしてかな。
好きと言ってしまえば楽にすんだのかもしれない。
なのに、なんで言えなかったんだろう。
「どこへ行くつもりですか…朔」
「…さぁ?」
「個人行動はダメですよ?」
「やだなぁ…アレン小姑?」
「なに意味わからないこと言ってるんですか。それより早く戻らなきゃ」
「どこへ?」
「どこって…皆のもとへですよ」
さぁ、と差し出されるアレンの手を軽く振り払う。
アレンはキョトンと不思議そうな顔。
「……朔…?」
「お別れだよ、アレン」
「何言って……」
にっこり笑う。
さよなら、さよなら。
本当に言いたい言葉は言えないまま。
「さよなら、アレン」
彼の身体を斬り付けました。
愛して憎んで
(ごめん、ごめんね、アレン…)
(知ってる?憎しみって愛と同じぐらい心に残るの)
(愛が無理なら、憎しみとしてせめて、残らせて)
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