おわりはじまり








いつからだろう。
ふと、気がつけば死ぬことだけを考えていた。
別に世界に絶望したとかじゃない。
絶望するほど期待なんてもともとしていないし。
いじめられているとかもない。
いたって平和な日常だ。
それは、私が見えていないだけでもしかしたらどこかで何かがあるかもしれないけど。
私の見える範囲は、周りはとても緩やかで。




じゃあ、大切な人を亡くした?
ううん、だぁれも亡くしてないよ。
家族仲が悪い?
良くも悪くもないかな。




じゃあ、じゃあ、なんでだろう?







ある日見つけた猫の死骸。
道路脇で横たわる血塗れな、綺麗であったであろう白い毛の猫。
周りから汚いモノを見るような視線だけを投げられた可哀想な猫。


あぁ、そうだね。
ここできっと死を考え出したのかもしれない。
私もいつかこんな風に死んでいくのかもと思ったら、胸が苦しくなって。
ならばいっそ、自分で終わらせればと思ったのかもしれない。


ひとりで死んでいくのは寂しいけれど、一緒に死にたい人も何もいないから。






でも、死ねなかったの。
変なところで運がいいのか悪いのか、最後は助かってしまうの。
だから、自分で終わらせられないなら誰かに頼めばいいのかな、て。
そうしたらね、あっけなく死ねたの。


あぁ、やっと。
やっと私死ねるんだって思った瞬間、嬉しくて泣きたくなっちゃった。









さよなら 世界

さよなら みんな

さよなら 私






これで 終われる













(ざーんねん。まだおわらせないよ)


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