【17 コロコロと表情の変わる子 ーMGー】
ウジヒョンとウォヌヒョンがなまえさんを病院に連れて行くことになって、俺らは先に宿舎に戻る。
楽屋で質問攻めに合ったけど、誰かに聞かれたらマズイと思って俺もウォヌヒョンから話を聞いたジョンハニヒョンも宿舎に着くまで話さなかった。
HS「で!?どう言うことなんだよ!?」
宿舎に着くや否や凄い剣幕で聞いて来るホシヒョンと、ずっと話を聞きたくてウズウズしてたスングァニ、ドギョミ、ディノが身を乗り出す。
JH「俺もまだ詳しくは聞いてないけど、なまえちゃんはカルミア内で虐めにあってる。今日も椅子をぶつけられて肩を痛めたみたい。マネージャーも頼りないからウォヌとウジがなまえちゃんを病院に連れて行くって。」
ジョンハニヒョンの言葉にさっきまで騒いでいたホシヒョン達はピタッと動きを止めた。
噂はあった。なまえさんがカルミア内で虐められてるのではないかと。
実際ファンの子達が作った動画が拡散されたりもした。
今日だって踊ってるなまえさんにわざとぶつかりに行ってるようにも見えた。
なまえさんはいつもそんな噂を跳ね返してた。
でも、今思えばなまえさんは一度も否定も肯定もしてなかったかもしれない。
SC「虐められてるのは分かったけど、それで何でウジとウォヌが病院に連れて行くんだ?いくらマネージャーが頼りないとは言え、2人だってなまえちゃんと面識ないだろ?」
SG「ウォヌヒョンが知り合いっぽかったけど…。」
俺も最初はウォヌヒョンがなまえさんと知り合いなんだと思ってた。
でも、なまえさんと知り合いだったのはウォヌヒョンじゃなく、ウジヒョンだった。
HS「ウォヌのやつ!最初聞いた時違うって言ってたのに!」
MG「本当に違うよ。なまえさんはウォヌヒョンと知り合いなんじゃなくて、ウジヒョンと知り合いなんだと思う。」
HS「え!?は!?ジフニと!?嘘だろ…、あいつ一言もそんな事言ったことなかったのに…。」
自分の知らなかったウジヒョンに、ショックを受けてるホシヒョン。
実際には知り合いってレベルではないくらい、深い仲だと思うけど、俺も詳しくは知らないし今は余計なこと言わないでおこう。
JH「俺もミンギュも詳しく知らない。取り敢えずウジが帰って来たらちゃんと聞こう。」
JS「だね。」
俺だってまだウジヒョンとなまえさんの関係がどんなのか知らない。
それに、何でウジヒョンの事をオッパと呼んでるのかも気になるし…。
VN「あ、ウォヌヒョンからカトク。」
HS「え?…はああああ!?」
SG「うるさいなぁ、どうしたの……えぇ!?」
なまえさんに何かあったんだろうか。
慌ててカトクを開くと俺らのグループチャットにはウォヌヒョンからのありえないメッセージが届いている。
원우
俺らは無言で顔を見合わせた。
勿論俺的には全然オッケーだけど、さすがに答えなんて俺らには出せない。
そう思ってたらまたウォヌヒョンからのカトクが届く。
원우
文の後に送られてきたスクショは確かにマネヒョンがオッケーってスタンプを送って来た画像。
SG「マネヒョンがオッケーしたなら、僕はもちろん賛成だけど、ヒョンたちは?」
SC「そうだな…、まあ事情も事情だし、マネヒョンが許可してくれたならいいんじゃかないか?」
クプスヒョンの言葉に早速ホシヒョンとスングァニが返事をして、他のメンバーもスタンプやらを送る。
それだけ返し早速キッチンに向かう。
今から買い物は間に合わないからあるもので作ろう。
何がいいかな?なまえさんは何が好きなんだろう。なんて、ちょっとワクワクしながら冷蔵庫の中を見てるとジュニヒョンとミョンホもキッチンにやって来た。
JN「今からミンギュ1人で作るの大変だから僕らもなんか作るよ〜!」
MG「ヒョン、あんまり辛い物はダメだよ!なまえさん怪我してるんだからね!」
わかってるよなんて言いながらも手にはラー油の入った瓶を手にしてるジュニヒョン。
本当に大丈夫かな…。
MH「そんなに心配しなくて大丈夫だよ、ジュニヒョンだってちゃんと考えてるから。」
MG「うん。」
男3人がキッチンに立ってると言うのに、こんなにも手際良く料理が出来上がるものか、なんて自分自身に感心しながら出来たものからリビングに運ぶ。
帰ってきたばかりの時は散らかってた部屋がいつの間にか綺麗になってて、やれば出来るじゃんって思ったけど、物置部屋から「雪崩だ!」ってドギョミの声が聞こえてきて、あの部屋に適当に詰め込んだだけだなって思った。
最後の一品を作ってるとスングァニになまえさんが来たよと呼ばれたから火を弱め慌ててキッチンから出て行くと、少し戸惑ったような顔をしてるなまえさんがウジヒョンの隣に立っていた。
俺の顔を見ると少し表情を和らげてくれるなまえさんに嬉しくなる。
MG「なまえさん!お帰りなさい!ヒョンもお帰り!」
WZ「ただいま、俺荷物置いて来るからなまえのこと頼むわ。」
HS「俺にも頼めよ!」
ホシヒョンが騒いでその隣でスングァニもドギョミも小声でブーブー文句を言ってる。
でもウジヒョンがなまえさんは人見知りってことを伝えるとホシヒョンはピタっと静かになった。
WZ「じゃあミンギュと居てって…なまえ?お前なんで泣いて…」
…え?泣いてる?
慌ててなまえさんの顔を覗き込むウジヒョンと、どうして泣いてしまったのか分からなくてアタフタしてる俺ら。
「え、あ、ごめん…。ミンギュさんが…」
MG「え?俺!?」
SG「ヒョン!なまえさんになんかしたの!?」
MG「え!?し、してないって!え!?ひょ、ヒョン俺、何もしてないよ!」
そりゃ楽屋でなまえさんを発見した時貞子と間違えて絶叫はしちゃったけど、それ以外は本当に何もしてないからね!と言う気持ちを込めてウジヒョンを見れば、わかってるよと言うようにコクリと頷いてくれてホッと胸を撫で下ろす。
でも俺が泣かせたのは事実のようだ。
俺、嫌われちゃったのかな…。
「ごめんなさい、あの、嬉しくて…。おかえりなさいって言ってくれたことが…。」
…え?そんな事?
またベソをかいて泣きながらウジヒョンに抱き着くなまえさんは本当に子供みたい。
でも、おかえりって言うだけでこんなに喜んでくれるんだ。
MG「毎日言います!おかえりって!だからもう泣かないでください。それより味見してもらっていいですか?」
「はい!」
涙を拭いてはいっと顔を上げたなまえさんは、テレビで見てたよりずっとコロコロと表情の変わる子だなと思った。
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