ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode16
『帰る場所』
― 特別じゃない毎日が、特別な思い出になっていく。 ―
Day:Tuesday(共同生活16日目)
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Scene4
『グループチャット』
Tuesday|17:30 PM
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夕方。
404 HOUSEのグループチャットに、一件の通知が届く。
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ミンギュ
スーパー寄るけど、何かいる?
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仕事へ向かったミンギュからのメッセージ。
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リビングにいたメンバーが、
それぞれスマートフォンを見る。
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数秒後。
次々と返信が並び始めた。
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ソヨン
卵お願い。
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ウォヌ
ヨーグルト。
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ジョンハン
アイス。
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スニョン
炭酸水ある?
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スングァン
お菓子も(笑)
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すぐに既読が増えていく。
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チアキはその画面を見ながら、
少し笑った。
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「皆さん、返信早いですね。」
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「もう家族のグループチャットみたい。」
ユナが笑う。
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「最初は連絡事項だけだったのにね。」
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ウォヌがスマートフォンを見ながら言う。
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「最初は誰も雑談しなかった。」
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「今は食べたいもの送ってる。」
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その変化に、
みんな自然と笑う。
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ミンギュ|仕事帰り
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一方、ミンギュはスーパーの中を歩いていた。
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スマートフォンには、
追加の通知。
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スングァン
あ、あとチョコも。
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スニョン
欲張り(笑)
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スングァン
成長期だから。
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ジョンハン
何歳?
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スングァン
心はいつでも少年です。
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画面を見て、
ミンギュは思わず笑った。
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周りから見れば、
ただの買い物。
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でも、
「誰かが何を欲しがっているか」
を考えながら歩く時間は、
以前とは少し違っていた。
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404 HOUSE
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チアキはグループチャットを眺めている。
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韓国語で流れる軽いやり取り。
冗談。
ツッコミ。
自然な会話。
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最初は読むだけでも必死だった。
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今は、
意味を理解して笑えることが増えた。
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「チアキも何か頼んだら?」
ソヨンが声をかける。
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「え?」
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「欲しいもの。」
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チアキは少し考える。
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「……大丈夫です。」
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「本当に?」
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「はい。」
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するとスングァンから個人ではなく、
グループチャットに追加メッセージが届く。
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スングァン
チアキも何か欲しいものあったら言って。
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チアキは少し驚く。
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「……。」
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「優しいですね。」
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「もう家の一員だからじゃない?」
ジョンハンが何気なく言う。
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その言葉に、
チアキは少し目を伏せる。
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「家の一員。」
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その響きを、
ゆっくり噛みしめる。
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ミンギュ
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スーパーのカゴには、
頼まれたもの以外にも、
いくつか追加されていた。
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牛乳。
卵。
アイス。
炭酸水。
お菓子。
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そして、
小さな袋に入った日本のお菓子。
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ミンギュは少し迷ってから、
カゴへ入れた。
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「これ、チアキ好きそう。」
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理由はそれだけ。
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特別な意味はない。
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でも、
誰かの好みを覚えていること。
誰かが喜ぶ顔を想像すること。
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それが、
404 HOUSEでは自然になっていた。
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18:00 PM
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玄関のドアが開く。
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「ただいま。」
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「おかえり!」
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買い物袋を持ったミンギュを、
何人もの声が迎える。
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「買いすぎじゃない?」
スングァンが袋を見る。
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「みんなの注文が多いんだよ。」
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「俺のせいじゃない。」
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「いや、スングァンのせい。」
スニョンが笑う。
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「え!?」
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リビングに笑い声が広がる。
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ミンギュは袋から商品を取り出しながら、
自然と笑っていた。
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仕事の疲れ。
外での緊張。
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全部、
この玄関を開けた瞬間に少し軽くなる。
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【STAFF NOTE】
共同生活16日目。
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最初のグループチャットは、
「予定確認」のためだけだった。
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今は、
「卵いる?」
「アイス食べたい。」
「お菓子買ってきて。」
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そんな小さな会話が増えている。
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一緒に暮らすということは、
特別な時間を共有することだけではない。
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何気ない連絡を取り合うこと。
誰かのために買い物をすること。
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そういう小さな積み重ねが、
少しずつ”家”を作っていく。
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次回 Scene5
Tuesday|19:30 PM
『みんなで夕食』
チアキとウォヌが担当する夕食。
静かな二人が作る料理と、
それを囲む11人。
「料理上手になったね。」
その言葉に、チアキが見せる少し照れた笑顔。
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