ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―

Episode17

『言えない想い』

― 直接言えないからこそ、言葉にする。 ―

Day:Wednesday(共同生活17日目)



Scene2

『それぞれの休日と仕事』

Wednesday|午前



水曜日。



404 HOUSEの朝は、

昨日までの休日の空気から一転して、

それぞれが自分の予定へ向かう朝になっていた。



同じ家に住んでいても、

毎日ずっと一緒にいるわけではない。



仕事。

予定。

自分だけの時間。



離れている時間があるからこそ、

帰ってきた時に感じるものもある。



チアキ



午前。



チアキは国際線ではなく、

今日は国内線のフライト。



いつものように制服を整え、

鏡の前で髪を確認する。



共同生活では、

リビングで笑っているチアキ。



でも空港では、

一人の客室乗務員として、

真剣な表情になる。



「行ってきます。」



玄関で声をかける。



「気をつけて。」



「頑張って。」



返ってくる言葉。



その短いやり取りだけで、

少しだけ力が出る。



チアキは笑って、

404 HOUSEを出た。



ミンギュ



ミンギュは朝から仕事へ。



昨日買い物をした時のことを思い出す。



日本のお菓子を見つけた時。



嬉しそうに笑ったチアキの顔。



「……。」



ふとスマートフォンを見る。



グループチャットには、

朝からスングァンのメッセージ。



スングァン

今日帰りにアイス買う人いる?



すぐに返信が来る。



スニョン

また?



スングァン

疲れた体には糖分が必要。



ミンギュは思わず笑う。



以前なら、

仕事中にこんなメッセージを見ることもなかった。



でも今は、

404 HOUSEの通知を見るだけで、

少し気持ちが緩む。



スンチョル



スンチョルは午前中から打ち合わせ。



仕事の場では、

いつものリーダーとしての顔。



判断する。

まとめる。

責任を持つ。



でも最近は、

404 HOUSEでの時間を思い出すことが増えた。



誰かが疲れている時。

誰かが無理して笑っている時。



以前より、

小さな変化に気づくようになっていた。



ジョンハン・ウォヌ



今日は休日。



ジョンハンはゆっくり起き、

コーヒーを飲みながらリビングに座る。



その向かいで、

ウォヌは本を読んでいる。



「休日なのに早いね。」



ジョンハンが言う。



「ジョンハンも。」



「俺は暇だったから。」



「俺も。」



短い会話。



でも、

昔なら沈黙になっていた時間が、

今は心地いい。



ジョンハンが笑う。



「ウォヌ、最近変わったよね。」



「そう?」



「うん。」



「前なら、絶対ここで本読んでなかった。」



ウォヌは少し考える。



「……そうかも。」



「でも今は、誰かがいる場所も悪くない。」



その答えに、

ジョンハンは少し笑った。



スニョン



午前レッスン。



鏡の前で何度も動きを確認する。



体力的には疲れる。



でも、

帰れば誰かがいる。



そう思うだけで、

少し頑張れる。



スングァン



収録スタジオ。



いつもの明るい姿。



スタッフや共演者を笑わせる。



でも休憩中。



スマートフォンを見る。



404 HOUSEのグループチャット。



「……。」



少し笑う。



自分でも気づかないうちに、

家の連絡を待つようになっていた。



ユナ



在宅ワーク。



仕事用の画面を見ながら、

合間に洗濯物を確認する。



共同生活を始めてから、

家事の分担も自然になった。



誰かのために動くこと。



それが、

特別なことではなくなっている。



午後前



それぞれ別の場所で過ごす11人。



同じ時間に、

同じ場所にはいない。



でも、

頭の片隅には404 HOUSEがある。



「帰ったら誰かいる。」



その感覚。



それは、

17日前にはなかったものだった。



【STAFF NOTE】

共同生活17日目。



人との距離は、

一緒にいる時間だけで縮まるわけではない。



離れている時間に、

相手の存在を思い出した時。



その人はもう、

自分の日常の一部になっている。



次回 Scene3

Wednesday|午後

『家に残った人たち』

休日メンバーの静かな時間。

ウォヌ、ジョンハン、ソヨン。

「最初は知らない人だったのに。」

少しずつ変わった404 HOUSEの意味。




ノベルに戻る I Addict