ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode18
『届いた優しさ』
― 気づかない優しさが、誰かを支えている。 ―
Day:Thursday(共同生活18日目)
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Scene1
『Diaryの返事』
Thursday|08:00 AM
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404 HOUSEの朝。
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いつもと同じようで、
少しだけ違う朝。
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キッチンでは、
コーヒーを淹れる音。
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リビングでは、
眠そうな顔で集まるメンバー。
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「おはよう。」
「眠いね。」
「今日寒い。」
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そんな何気ない会話。
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そこへ。
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スタッフから一通の封筒が届く。
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テーブルの中央に置かれた封筒。
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表には、
見慣れた文字。
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404 Diary
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「来た。」
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スングァンが反応する。
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「第4回の返事だね。」
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少しだけ空気が変わる。
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誰も大きな声を出さない。
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でも、
全員がその封筒を意識していた。
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『返事』
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今回のDiary。
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テーマは、
『最近、あなたに伝えたいこと』
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そして、
それに対する返事。
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誰が書いたのか。
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誰から届いたのか。
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それは分からない。
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分からないからこそ、
余計に気になる。
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チアキ
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自分の部屋へ戻り、
封筒を開ける。
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中には、
短い文章。
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何度も見た文字。
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でも、
まだ送り主は分からない。
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ゆっくり読む。
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一文一文。
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そして、
小さく笑う。
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『無理しなくていいと思える場所があるのは、素敵なことだと思います。』
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その言葉に、
昨日の夜を思い出す。
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自分でも気づかなかった疲れ。
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「大丈夫」と言い続けていた自分。
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それを見てくれていた人。
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「……。」
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チアキは、
大切に封筒へ戻す。
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ミンギュ
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ミンギュも、
返事を読む。
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最初は普通の表情。
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でも、
読み進めるにつれて、
少しだけ表情が柔らかくなる。
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「……。」
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短い言葉。
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でも、
そこに込められた気持ちは伝わった。
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ウォヌ
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ウォヌは、
静かに読み終える。
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そして、
もう一度最初から読む。
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以前なら、
一度読んで終わっていた。
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でも今は。
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「この人は、どういう気持ちで書いたんだろう。」
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そう考えてしまう。
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スングァン
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スングァンは、
読み終わった瞬間、
少し笑う。
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でも、
誰にも見せないように封筒を閉じる。
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「……。」
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明るい言葉の裏側にある、
本当の気持ち。
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それを受け取った気がした。
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朝食の時間
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全員がリビングへ戻る。
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でも、
誰もDiaryの内容は話さない。
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ルールだから。
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それでも。
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少しだけ、
相手を見る目が変わっていた。
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誰かがコーヒーを渡す。
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誰かが椅子を引く。
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誰かが、
いつもより優しい声で話す。
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秘密のままの言葉。
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でも、
その言葉は確かに、
行動に現れていた。
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【STAFF NOTE】
共同生活18日目。
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人は、
言葉を受け取ることで変わる。
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でも、
変化は大きなものではない。
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少し優しくなる。
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少し気にかける。
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少し相手を待つ。
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誰にも言わない小さな変化。
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その積み重ねが、
少しずつ人との距離を変えていく。
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次回 Scene2
『誰にも言わない変化』
Diaryの内容は秘密。
でも、
受け取った言葉は、
日常の中に少しずつ表れる。
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